日次とは?月次・年次との違いと経理の日次業務をわかりやすく解説

日次とは?月次・年次との違いと経理の日次業務をわかりやすく解説

経理更新日:2026-08-01

日次(にちじ)とは1日ごと・1日単位で行う業務のこと。月次・年次との違いや「日時」との使い分けを整理し、経理における日次業務の具体例までわかりやすく解説します。

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日次とは(読み方・意味)

日次は「にちじ」と読みます。「ひづけ」ではありません。意味は「1日ごと」「1日単位」で、ある作業を毎日の周期で行うことを指します。

経理では主に次の形で使われます。

  • 日次業務:領収書の整理や出納帳への記録など、毎日行う定型的な業務
  • 日次処理:会計ソフト上で毎日実行するデータの取り込みや入力作業
  • 日次決算:1日単位で損益を把握する仕組み。日々の売上変動が大きい業種で導入されます

いずれも共通しているのは、その日のお金の動きをその日のうちに記録し、翌日に持ち越さないという考え方です。

日次・月次・年次の違い

日次を理解するうえで欠かせないのが、月次・年次との関係です。この3つは期間の長さが違うだけでなく、果たす目的が異なります。

区分

読み方

周期

目的

代表的な業務

日次

にちじ

毎日

日々のお金の動きをその日のうちに記録・確認する

領収書の整理・入力、出納帳への記録、経費の処理

月次

げつじ

毎月

1ヶ月分をまとめ、その時点の経営状態を把握する

給与計算、売掛金・買掛金処理、試算表の作成(月次決算)

年次

ねんじ

年1回

1年分の数字を確定し、社外に報告する

年次決算、税務申告、賞与の支払い

この3つは並列ではなく、下から積み上がる関係にあります。日次で毎日記録したものが1ヶ月分たまって月次でまとまり、その月次を12回積み上げたものが年次決算になります。

だからこそ日次の精度が全体を左右します。日々の記録が曖昧なままだと、月次でつじつまを合わせる作業が発生し、そのズレが年次決算の直前に一気に押し寄せます。逆に日次が正確なら、月次は集計するだけ、年次は確定させるだけで済みます。「日次・月次・年次」と総称されるのは、この3つが一本の流れとしてつながっているからです。

なお、企業によってはこの間に「週次」を置き、毎週の入出金予定や売掛金の入金状況を点検します。日次・月次・年次と違って必須ではなく、取引量が多い企業や資金繰りを細かく管理したい企業で取り入れられる区分です。

それでは、それぞれの具体的な仕事内容を見ていきましょう。

経理とは

まず、経理についての基本的な知識を話していきます。経理は会社が生み出した日々の売り上げやそれに伴う費用などを計算し、管理します。月、年ごとにまとめ、決算書のような財務諸表を作成します。これらの作成された資料は経営の判断をする際に参考にされ、重要な役割を果たします。地道で大変な仕事ですが、会社経営のためには欠かせない仕事です。

関連記事:「経理」と「会計」はどう違う?業務内容から分かる大きな違いとは

関連記事:財務諸表を学ぶ。貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の役割

それでは、具体的な仕事内容を解説していきます。

仕事内容

経理の仕事内容は以下のように分けることができます。

業務

内容

出納業務

現金による経費の精算や各種支払いと残高の管理、銀行からの出入金の管理

記帳業務

売上伝票などを発行、現金出納帳や総勘定元帳といった帳簿類を発行

集計業務

帳簿をもとに計算表や決算書などの集計表を作成、経営者への報告

計算業務

給与や税額、原価などを計算し、その結果を確認

経理はこのように様々な仕事をしていますが、日次・月次・年次によって行う仕事内容が変わってきます。業務を日次・月次・年次別に見てみましょう。

日次の業務

会社には日々お金の動きがあります。その毎日動くお金の管理を日次で処理していきます。日次の業務には何があるのでしょうか。

領収書の整理・入力

会社では毎日、交通費や交際費、通信費、新聞図書費など様々な経費が発生します。この経費が発生する際には領収書を発行します。この領収書を整理し、管理する仕事です。ファイルやノートにわかりやすくまとめて保管しておくと、入力の際に便利です。

関連記事:請求書と領収書にまつわる疑問を説明!書き方や保存方法は?

出納帳への記録

日々の入出金を出納帳に記録することも経理の仕事です。いつ、どこから、なんのために出入りしたお金なのかを可視化することで、お金の流れを把握しやすくなります。出納帳は現金出納帳と預金出納帳の二つに分けられます。現金出納帳は現金の出入りを「日付」「勘定科目」「摘要」「収入・支出金額」「差引残高」ごとに記録します。また、会社は現金だけでなく、銀行口座を使うことも多いです。その際には現金の時と同じように預金出納帳に記録をします。

関連記事:経費精算をキャッシュレス化する3つのステップ|小口現金を廃止して現金出納帳を減らす方法

関連記事:預金出納帳の書き方や記入例を確認!作成するメリットは?

経費の処理

交通費や出張費、交際費などの支出は社員が先に立替える場合が多いです。その立て替えたお金は、社員が領収書を会社に提出し、その後社員に会社から支払われます。この提出された領収書に不備がなく、適切なものかをチェックします。正しく処理されれば、社員に支払いをします。また、提出された領収書をまとめ、管理します。

関連記事:経費精算のやり方と流れを解説|仕訳・注意点・クラウド化まで

月次の業務

月次の業務には日々のお金の流れをいったんまとめ、年次での最終的な決算をスムーズに行えるようにする役割があります。

給与計算

従業員に支払う給与を計算し、支払う仕事です。従業員それぞれの給与額に応じて、給与明細を作り、銀行口座に支払うまでを行います。給与計算は勤務時間や住民税、所得税、社会保険料などを考慮した上で行われます。計算ミスに注意しなければいけません。

関連記事:給与計算の手順をわかりやすく解説!計算の注意点やよくあるミスとは?

売掛金処理

普通、取引における代金の支払いはその場での現金払いではなく、期日を定めて、あとでまとめて支払う方法が一般的です。商品を売った場合、あとから払われるお金を売掛金と言います。簡単に言うと、債権のことです。この売掛金は月ごとに回収することが多いです。取引内容を請求書にまとめ、取引先に支払いを請求します。入金が確認できたら、得意先元帳などに記録します。

関連記事:売掛金と買掛金、未収金の違い。一連の流れや仕訳例も紹介

買掛金処理

上記の売掛金の逆で、商品を買った場合にあとで払うお金を買掛金といい、その処理をします。取引先から請求書が届いたら、振替伝票を作成し、買掛金の支払いをします。支払いが完了したら、仕入先元帳に記録をします。

関連記事:買掛金って何?どれぐらい大事?どう管理すれば良い?

試算表の作成

年次の業務として、年度末に一年の決算をします。これをスムーズに行うためには、月ごとにまとめておくことが必要です。そこで、月ごとの試算表を作成します。この月ごとに数字を締めてまとめる一連の作業を、月次決算と呼びます。

月ごとの試算表を作成するメリットとして、その時点での経営状態が明らかになり、よりタイムリーな情報がわかることが挙げられます。また、月次の売掛金の未回収や原因不明のお金の存在に早く気づくことができます。

年次の業務

年次の業務は、1年分の記録を確定させ、社外に報告するための仕事です。日次で記録し、月次でまとめてきた数字が、ここで一つの結果になります。

年次決算

一年に一度決算を行い、その決算書を作成します。月次決算とは違い、年次決算は全ての株式会社が義務付けられています。経理の仕事のなかででいちばん重要な仕事と言っても過言ではありません。一年間の帳簿等を確認して決算書を作成します。決算書が作成されると、取締役会や会計監査による確認を経て、株主総会で報告されます。

税務申告

年次決算の後に、支払うべき税金を計算し、税務申告をします。申告する税には法人税、法人住民税、法人事業税、消費税などがあります。

賞与の支払い

賞与とはいわゆるボーナスのことです。毎月の給与とは別に年に何回か賞与が支払われます。これは従業員の実績や会社の業績に応じて決まります。一般的には夏と冬に二回支払われます。

日次・月次・年次に関するよくある質問

Q.日次の読み方は?

A.「にちじ」と読みます。1日ごと、1日単位という意味です。同じ読み方の「日時」とは意味が異なります。

Q.月次・年次の読み方は?

A.月次は「げつじ」、年次は「ねんじ」と読みます。月次は「つきじ」と読まれることもありますが、経理の文脈では「げつじ」が一般的です。

Q.日次決算とは何ですか?

A.1日単位で売上や損益を把握する仕組みのことです。月次決算を待たずにその日の数字がわかるため、飲食業や小売業のように日々の売上変動が大きい業種で導入されています。

Q.日次業務は経理以外でも使う言葉ですか?

A.使います。売上の日次集計、在庫の日次確認、システムの日次バッチ処理など、毎日繰り返す定型作業がある部門では広く使われます。ただし、月次・年次とセットで業務サイクルを表す用語として最も定着しているのは経理・会計の領域です。

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項目内容

サービス名

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会社名

(株)Enigol

公式サイト

https://remoba.biz/accountant

まとめ

日次とは1日ごと、1日単位で行う業務のことです。経理はこの日次を起点に、月次・年次というサイクルに沿って仕事をしています。

日次で毎日記録し、月次でまとめ、年次で確定させる。この流れがつながっているため、日次の精度が月次・年次の負担を大きく左右します。どの業務も会社経営にとって重要なものです。それぞれの業務の特性を理解し、適切な経理業務をこなしていきましょう。

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この記事の監修者

辻田和弘のプロフィール画像

株式会社Enigol

辻田和弘

東京大学経済学部卒業後、丸紅株式会社に入社。経理部にて事業投資案件の会計面での検討・支援を担当するほか、子会社の内部統制構築、IFRS導入プロジェクト、全社連結会計システム導入プロジェクトに従事。公認会計士・税理士として長年にわたり会計・税務専門業務に携わった経験を持つ。現在は株式会社Enigolを創業し、Remoba(リモバ)経理・労務の総合監修を担当。スタートアップから中小企業・大企業まで、経理・労務を含むバックオフィス業務全般の支援を行っている。

資格
公認会計士
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