医療事務アウトソーシングとは?メリット・費用・おすすめサービスを徹底解説

医療事務アウトソーシングとは?メリット・費用・おすすめサービスを徹底解説

医療事務更新日:2026-06-29

医療事務アウトソーシングについて、メリット・デメリット、費用相場、おすすめサービスなど、導入前に知っておくべき情報を徹底解説します。人手不足や業務効率化に悩む医療機関の課題解決に役立つ情報が満載です。

医療事務アウトソーシングとは

医療事務アウトソーシングとは、医療機関やクリニックが受付、会計、レセプト作成などの医療事務業務を外部の専門業者に委託するサービスです。

近年、医療現場では人材不足や業務の複雑化が深刻な課題となっています。特に医療事務職は離職率が高く、優秀な人材の確保が困難な状況です。このような背景から、医療事務のアウトソーシングに注目が集まっており、実際に導入している病院・診療所も増加傾向にあります。

アウトソーシングできる業務は多岐にわたり、受付業務、会計業務、レセプト(診療報酬明細書)の作成・点検、カルテなどの書類整理、クラーク業務(医療事務作業補助)などが含まれます。

医療事務アウトソーシングのメリット

医療事務をアウトソーシングすることで、医療機関はさまざまなメリットを得ることができます。

人材管理の負担軽減とコスト削減

スタッフの採用や入退職、雇用保険関連の手続きに係る業務負担やコストが軽減されます。長期雇用による人件費率の高騰を抑制でき、煩雑な勤怠管理や採用調整・指揮命令等のスタッフ管理が不要となります。

また、人件費の定量化が可能になるため、経営計画が立てやすくなるというメリットもあります。採用コスト、教育コスト、福利厚生費などの間接費用も削減できます。

業務品質の向上

医療事務業務を受託している企業の多くは、専門的なノウハウを有しており、業務を担う人材も高度な知識とスキルを持ち合わせています。

経験豊富なスタッフが医療事務を代行してくれるため、算定漏れによる損失を減らせます。減点による損失や返戻で発生する再請求の作業を減らすことも可能です。

コア業務への集中

ノンコア業務を外部委託することによって、医師や看護師などの医療スタッフが本業(診察、患者とのコミュニケーションなど)に専念できることが大きなメリットです。これにより、医療サービスの質の向上と働き方改革につながります。

医師の働き方改革への対応

2024年からは働き方改革関連法案で除外職種とされていた医師が対象となりました。医療事務のアウトソーシング化を行うことで、医療スタッフの業務負担を軽減し、重要業務を安定して実施することが期待されます。

制度変更への柔軟な対応

診療報酬の改定は2年に1回、薬価の改定は1年に1回行われています。医療事務代行では、このような制度変更に伴う業務も依頼できるため、定期的な制度の変更を速やかに反映させることが可能です。

専門業者は常に最新の情報をキャッチアップしているため、改正内容の理解や対応に追われることなく、安心して業務を任せることができます。

医療事務アウトソーシングのデメリットと注意点

医療事務アウトソーシングには多くのメリットがある一方で、注意すべき点もあります。

院内にノウハウが蓄積されにくい

医療事務の一部をアウトソーシングした場合、対象業務に関するノウハウは自社には蓄積されません。アウトソーシングを中止したときには、業務の引き継ぎがスムーズに行えず、トラブルが頻発するリスクがあります。

そのため、すべての業務を外部委託するのではなく、コア業務は院内で維持し、定型的な業務のみをアウトソーシングするなど、バランスを考慮することが重要です。

業務内容によって適性が異なる

入院の診療報酬請求業務や医師事務作業補助業務は、自院採用をした方が長期的に見てメリットが大きいとされています。

一方、ルーチン業務の多い受付や会計、外来の診療報酬請求業務は、アウトソーシングの強みを活かすことができます。業務の特性を見極めて、どの業務を外注するかを慎重に判断する必要があります。

情報セキュリティとプライバシー保護

医療機関は患者の個人情報や診療情報など、センシティブな情報を多数取り扱っています。アウトソーシングする際は、委託先企業が適切なセキュリティ対策を講じているか、プライバシー保護の体制が整っているかを十分に確認する必要があります。

医療事務アウトソーシングの費用相場

医療事務アウトソーシングの費用は、委託する業務内容、医療機関の規模、訪問型かリモート型かなど、さまざまな要因によって大きく異なります。

料金体系の特徴

多くのサービスでは依頼内容によって料金が異なるため、公式HPからの問い合わせが必要となっています。具体的な料金相場は、各サービス会社が個別見積もりで提供するケースが一般的です。

委託形態による違い

医療事務代行を依頼する際は、「外部スタッフに来院してもらう場合」と「リモートの医療事務代行サービスを利用する場合」があります。これらの形態により料金が変わることがあります。

訪問型の場合は、スタッフの交通費や拘束時間なども考慮されるため、リモート型に比べて費用が高くなる傾向があります。

支払い方法の種類

業務委託費の支払い方法は、大きく分けて以下の2つがあります:

  • 成果報酬型:業務の成果に応じて報酬が変動する方式。レセプト件数に応じた料金設定など。
  • 固定報酬型:毎月定額の報酬を支払う方式。予算管理がしやすいメリットがある。

コスト削減効果

医療事務をアウトソーシングすることにより削減できるコストには、以下のようなものがあります:

  • 採用コスト(求人広告費、面接・選考にかかる時間と費用)
  • 教育コスト(研修費用、教育担当者の人件費)
  • 人件費(給与、社会保険料、福利厚生費)
  • 設備コスト(デスク、PC、ソフトウェアライセンスなど)

具体的な費用を知りたい場合は、各医療事務代行サービス会社に直接問い合わせて見積もりを取得することをお勧めします。

おすすめの医療事務アウトソーシングサービス

医療事務アウトソーシング市場には、さまざまな特徴を持つサービスが存在します。ここでは、代表的なサービスをご紹介します。

Remoba医療事務

Remoba医療事務

Remoba医療事務は、クリニックや医療機関向けに、医療事務代行やオンライン診療サポート、SNS運用支援などを提供する医療事務アウトソーシング(代行)サービスです。スタッフ・ITリソース不足の解消を支援し、診療や患者対応に専念できる環境を整えます。

サービス概要  

クリニック向けに医療事務業務をリモートで代行するサービスです。レセプト作成や請求、オンライン診療のサポート、予約管理や問い合わせ対応、SNS運用など、多岐にわたる業務を専門チームが対応します。業務負担を軽減し、医師やスタッフが診療に専念できる体制を実現します。

Remoba医療事務を活用するメリット

  • スタッフ不足やITリソース不足を解消し、診療や患者対応に専念できる
  • 必要な業務のみ柔軟にアウトソーシングでき、コスト最適化が可能
  • オンライン診療やSNS運用など、IT活用支援も一括で提供
  • 医療事務の専門アシスタントが、システム・ツール活用をサポート
  • 受付・予約管理からレセプト業務、会計対応まで幅広く支援
  • 夜間・早朝・土日の対応も相談でき、診療時間に合わせた運用が可能
  • ITヘルプデスク機能により、スタッフのITリテラシー向上を支援
項目内容

サービス名

Remoba医療事務

会社名

(株)Enigol

対応メニュー

  • 受付・予約管理:オンライン予約システムの設定・管理/電話受付や問い合わせ対応(AIチャットボットも導入サポート)/予約リマインド送信や診療日程調整
  • 診療報酬請求(レセプト業務):レセプト作成・オンライン請求/保険請求業務の確認・修正・エラー対応/月次・年次の請求レポート作成
  • 電子カルテ・オンライン診療サポート:患者情報の入力・更新/オンライン診療ツールの導入サポート(環境設定・システム連携など)/診療内容のドキュメント化サポート(電子カルテに付随する入力補助)
  • 会計・決済対応:オンライン決済システム導入や運用サポート/診療費の精算・請求書作成・領収書発行/クレジットカードや電子マネー対応、患者さんからの問い合わせ対応
  • SNS・Webマーケティング代行:Instagram・YouTube・TikTokなど各SNSの企画・運用支援/ライティング・動画編集・配信サポート/ホームページ・ブログなどのSEO対策や広告運用
  • ITヘルプデスク &オンラインサポート:PC・タブレットの操作やトラブルに即時対応/クラウドストレージやセキュリティの設定サポート/電子署名や電子処方箋などのIT導入支援

上記以外の業務を承ることも可能です。お気軽にご相談ください。

公式サイト

https://remoba.biz/medicaladmin

ニチイ 医療事務等のアウトソーシング(業務委託)

ニチイ 医療事務等のアウトソーシング(業務委託)

ニチイの医療事務等のアウトソーシングサービスは、病院やクリニック、調剤薬局といった幅広い医療機関に対し、レセプト関連業務はもちろん、患者満足度向上や業務効率化のサポートまで多岐にわたるサービスを提供しています。

その最大の強みと特徴は、医療事務における高い専門性と業界トップシェアの実績です。長年の経験とノウハウに基づき、教育から就業支援まで一貫して対応できる体制が整っています。

このサービスは、医療事務に関して広範な課題や悩みを抱えている医療機関に特におすすめです。専門性の高いサポートを受けることで、業務負担の軽減や経営改善に繋がるでしょう。

項目内容

サービス名

ニチイ 医療事務等のアウトソーシング(業務委託)

会社名

ニチイ学館

公式サイト

https://medi.nichiigakkan.co.jp/service/medical/outsourcing/

ソラスト 医事関連受託サービス

ソラスト 医事関連受託サービス

ソラストの医事関連受託サービスは、医療事務の教育機関として創業した、業界の先駆者的存在の企業です。医療事務の受託業務や人材派遣に加え、病院経営支援や業務改善まで、多岐にわたるサービスを提供しています。

ソラストの強みは、高い医療事務スキルを持つ人材とICT(情報通信技術)の活用を組み合わせることで、各医療機関に応じた最適な解決策を提案してくれるところでしょう。単に人手を補うだけでなく、DX化の推進、既存スタッフへの教育支援を通じて人手不足や業務効率化の課題を根本から解決することを目指します。

約60年にわたる業界経験から培われた豊富なノウハウを活かして様々な課題に対応できるのが特徴です。

医療事務の業務負担を軽減したい医療機関や、人材不足に悩む医療機関に特におすすめです。さらに、電子カルテ導入や予約システム活用、DXを進めたい医療機関や、病院全体の経営改善を目指している医療機関にも力になってくれることが期待できます。

項目内容

サービス名

ソラスト 医事関連受託サービス

会社名

株式会社ソラスト

公式サイト

https://www.solasto.co.jp/business/iryou/jutaku/

スマイル 在宅医療・訪問診療専門レセプト代行サービス

スマイル 在宅医療・訪問診療専門レセプト代行サービス

スマイルの在宅医療・訪問診療専門のレセプト代行サービスは、確実なレセプト請求を実現します。在宅医療は外来診療と異なり、診療報酬の算定が複雑で誤りが生じやすいですが、スマイルでは20年以上の経験を持つ専門アドバイザーが、算定漏れや返戻を防ぎ、収益改善に貢献します。レセプト業務はすべて代行し、スタッフの教育も不要で、外注することでミスを防ぎます。また、算定可能項目の提案も行い、クリニックはカルテ記載のみで正確なレセプトが作成できます。

項目内容

サービス名

スマイル 在宅医療・訪問診療専門レセプト代行サービス

会社名

株式会社スマイル

公式サイト

https://smile-cs.com/

医療事務アウトソーシングの市場動向

医療事務の外部委託率は37.2%で、2018年度の35.9%から1.3ポイントの伸びにとどまっています。しかし、人手不足の深刻化や働き方改革の推進により、今後さらなる市場拡大が予想されます。

特に、ICT(情報通信技術)やDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進により、リモートでの医療事務代行サービスが注目を集めています。オンライン診療の普及も追い風となり、場所にとらわれない柔軟な業務形態が可能になっています。

医療事務アウトソーシング導入の流れ

医療事務アウトソーシングを導入する際の一般的な流れは以下の通りです。

1. 課題の明確化

まず、自院が抱えている課題を明確にします。人手不足、業務効率化、コスト削減、専門性の向上など、何を目的としてアウトソーシングを検討するのかを整理しましょう。

2. 委託業務の選定

どの業務をアウトソーシングするかを決定します。すべての業務を委託するのか、特定の業務のみを委託するのかを検討します。

3. サービス提供会社の選定

複数の医療事務代行サービス会社に問い合わせ、見積もりを取得します。料金だけでなく、実績、サポート体制、セキュリティ対策なども比較検討しましょう。

4. 契約内容の確認

契約書の内容を十分に確認します。業務範囲、料金体系、契約期間、解約条件、情報セキュリティに関する取り決めなどを明確にします。

5. 導入準備

業務の引き継ぎ、システムの連携、マニュアルの作成など、スムーズな導入のための準備を行います。

6. 運用開始と定期的な見直し

運用開始後も、定期的に業務状況を確認し、必要に応じて改善を図ります。委託先との良好なコミュニケーションを維持することが重要です。

医療事務アウトソーシングを成功させるポイント

信頼できる業者を選ぶ

医療事務の専門知識を持ち、実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。導入事例や顧客の声を確認し、自院のニーズに合ったサービスを提供できるかを見極めましょう。

段階的に導入する

いきなりすべての業務を委託するのではなく、まずは一部の業務から始めて、徐々に拡大していく方法が推奨されます。これにより、リスクを最小限に抑えながら、効果を検証できます。

院内スタッフとの連携

アウトソーシングを導入する際は、院内スタッフの理解と協力が不可欠です。導入の目的やメリットを共有し、スムーズな業務連携ができる体制を整えましょう。

定期的な評価と改善

導入後も定期的に業務品質やコスト効果を評価し、必要に応じて改善を図ることが成功の鍵です。委託先との定期的なミーティングを設け、課題や改善点を共有しましょう。

情報管理の徹底

患者情報の取り扱いについて、厳格なルールを設定し、遵守させることが重要です。セキュリティインシデントが発生した場合の対応フローも事前に決めておきましょう。

まとめ

医療事務アウトソーシングは、人手不足の解消、業務効率化、コスト削減など、多くのメリットをもたらします。特に、医療スタッフが本来の医療業務に専念できる環境を整えることは、患者満足度の向上にもつながります。

一方で、院内にノウハウが蓄積されにくい、情報セキュリティの懸念などのデメリットも存在します。これらの課題を理解した上で、自院のニーズに合った適切なサービスを選択することが重要です。

医療事務アウトソーシングの導入を検討する際は、まず自院の課題を明確にし、複数のサービス提供会社を比較検討しましょう。信頼できるパートナーと協力することで、医療機関の持続的な成長と発展を実現できるはずです。

医療事務の業務負担にお悩みの方は、ぜひアウトソーシングの活用を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修者

辻田和弘のプロフィール画像

株式会社Enigol

辻田和弘

東京大学経済学部卒業後、丸紅株式会社に入社。経理部にて事業投資案件の会計面での検討・支援を担当するほか、子会社の内部統制構築、IFRS導入プロジェクト、全社連結会計システム導入プロジェクトに従事。公認会計士・税理士として長年にわたり会計・税務専門業務に携わった経験を持つ。現在は株式会社Enigolを創業し、Remoba(リモバ)経理・労務の総合監修を担当。スタートアップから中小企業・大企業まで、経理・労務を含むバックオフィス業務全般の支援を行っている。

資格
公認会計士
税理士

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