医療業界では、医師や看護師などさまざまな職種の方が働いており、医療事務もその中の1つです。 多くの患者の受付対応やカルテ作成、医師や看護師のサポートなど幅広い業務を行うため、忙しく大変なイメージを持っている方も少なくありません。 しかし、実際にはどのような業務を行い、どのようなスキルや資格を身につける必要があるのか気になります。 そこで今回は、医療事務の仕事内容や給料、なるための方法などを解説します。
医療業界では、医師や看護師などさまざまな職種の方が働いており、医療事務もその中の1つです。 多くの患者の受付対応やカルテ作成、医師や看護師のサポートなど幅広い業務を行うため、忙しく大変なイメージを持っている方も少なくありません。 しかし、実際にはどのような業務を行い、どのようなスキルや資格を身につける必要があるのか気になります。 そこで今回は、医療事務の仕事内容や給料、なるための方法などを解説します。
医療事務とは、病院やクリニックなどの医療機関で専門的に事務業務を行う仕事のことです。
主に、患者の受付や会計や医師や看護師のサポートなど多くの人と関わる仕事なため、忙しく覚えることが多いです。
さらに、病気や医薬品、医療業務や保険制度に関する専門的な知識も求められます。
専門性の高い仕事ではありますが、年齢や経験問わず無資格・無経験でも目指せる仕事なため、女性を中心に高い人気があります。
そのため、医療業界や医療事務に関心のある方は、目指してみるのも良いでしょう。
医療事務の給料は、地域や勤務先によって異なりますが、正社員だと平均年収約350万円です。
アルバイト・パートは平均時給1,082円、派遣社員は平均時給1,382円になります。
日本の平均年収は約460万円よりも少し低い傾向にありますが、正社員では月給29万円ほどあり、福利厚生や手当などを考慮すると、いい条件の仕事です。
ただ、経験年数や保有資格などによって年収や時給は変動するため、医療事務としてスキルや経験を積んでいくことで、平均年収以上を目指すこともできます。
また、医療事務の求人を探す場合は、平均年収や時給を考慮して勤務先や地域を選ぶことがおすすめです。
参考:医療事務の仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)
医療事務の仕事内容は、主に以下の4つです。
これから医療事務を目指す方は、以上4つの業務内容をそれぞれ理解しておきましょう。
それぞれ解説します。
受付業務は、来院した患者の保険証を預かり、受診の流れを案内する業務です。
主に、来院者に診察券を発行し、問診票の受け渡しやカルテ作成なども行います。
患者の病名などは医師が行いますが、氏名や住所、保険証番号などの入力は医療事務が担当するため、患者からのさまざまな問い合わせに対応できるようにすることが大切です。
さらに、医療や法律に関する専門知識が求められる場合もあるため、学ぶことが多くあります。
会計業務は、患者が負担する医療費を計算して患者に請求し会計する業務です。
領収書や費用明細の発行、処方箋を渡すなどの業務も行い、再度来院する患者にはスケジュールを聞き、予約受付なども行います。
費用の計算などはほとんどコンピュータで行われますが、データミスや誤入力などがないか慎重に確認する必要があります。
また、患者の中には体調不良で長時間待機することが厳しい方もいるため、スピーディに業務を行うことが大切です。
レセプト業務とは、レセプト(診療報酬明細書)を作成し、提出する業務のことです。
医療機関が医療報酬を得るためには、レセプトを作成・提出し健康保険組合や各自治体の国民健康保険などの保険者に請求する必要があります。
レセプト業務では、医療事務はさまざまな医療知識を元に、診療報酬点数を算出してレセプト作成します。
また、レセプト業務は医療機関に応じて週ごとや月ごとなどにまとめて実施するため、毎日行う業務ではないケースがほとんどです。
そのため、レセプト業務を行う時期には残業が多くなる医療機関も多くなります。
クラーク業務とは、主に患者や医療従事者のサポートを行う業務のことです。
主に、「外来クラーク」と「病棟クラーク」の2種類があり、外来クラークでは外来の患者の受付や案内などを行い、病棟クラークでは入院患者に対して入退院手続きや診療報酬の計を行います。
また、お見舞いにきた方の案内やナースステーションの常駐なども病棟クラークの業務の1つです。
そのため、患者と医療従事者だけでなく、患者の親族や知人などにも対応できるコミュニケーション能力が求められます。
医療事務として働くためには、さまざまな医療知識や業務知識が求められるため、大変な部分もあります。しかし、働くメリットは数多くあり、やりがいを持って働いている方も多いです。
ここでは、医療事務として働くメリットを主に4つ解説します。
医療事務は、未経験でも働くことができることがメリットの1つです。
医療業界では働くためには、さまざまな専門知識や資格、経験が求められるケースが多いため、目指していても採用されることが難しくなります。
しかし、医療事務なら専門知識や資格を持っていない方でも働きながら少しずつ知識や資格を身につけていくことができます。
そのため、未経験でも医療事務や医療業界に興味を持っている方なら、求人に応募してみることがおすすめです。
全国どこでも働くことができることも医療事務として働くメリットです。
医療機関は全国各地に存在しており、医療機関ごとに求められる知識やスキルもほとんど変わらないため、引越しなどの理由で勤務地が変わった場合でも、問題なく働けます。
さらに、個人のクリニックなどは駅や住宅街などの近くに建てられているケースが多いため、アクセスしやすい勤務地であることが多いです。
そのため、結婚や出産、家族の転勤などによって勤務地を変える必要が出てきた場合でも、医療事務ならスムーズに職場を変えることができます。
医療事務は、正社員雇用や派遣社員、アルバイト・パートなど、さまざまな雇用形態があります。
さらに、結婚や出産などで退職や休職してブランクが空いている状態でも、スムーズに復帰できるため、ライフスタイルに合わせて柔軟な働き方が実現可能です。
そのため、午前中にだけ働き午後からは育児に専念するなどの働き方を希望する方でも医療事務として働くことができます。
特に、小さな子どもがいる方などは子どもに合わせて働けるため、とても大きなメリットです。
医療事務として働くと、患者や患者の親族から感謝されることが多くなるため、やりがいを感じやすいです。
医療事務は、医療行為などを行うことはできませんが、医療機関やクリニックの受付として、来院する多くの患者やその家族とコミュニケーションをします。
さらに、入院時には入院手続きの案内をしたりお見舞いに来た方の対応をしたりするため、患者の親族や友人などからも感謝される仕事です。
そのため、多くの方から「ありがとう」や「助かります」などの感謝の言葉をもらい、モチベーションややりがいに繋げることができます。
医療事務として働くメリットは数多くありますが、反対に医療事務として働く際の注意点もいくつか存在しています。
特に、医療事務はさまざまな専門知識を覚えて業務で使っていく必要があるだけでなく、日々アップデートされていく情報も身に付けていく必要があります。
さらに、レセプト業務やクラーク業務など忙しく複雑な業務も多いため、高い集中力と器用さを求められることも多いです。
患者の中には、感謝の言葉をかけてくれる方ではなくクレームや愚痴をかける方も少なくないため、医療事務は受付で対応することもあります。
そのため、医療事務としては働く場合は、以上のような注意点もしっかりと理解した上で求人に応募することがおすすめです。
医療事務として働くためには、専門的な知識やスキル、経験などが必要なことは理解している方は多いです。しかし、それらに加えてどのような特徴の人が医療事務に向いているかについて気になっている方もいます。
ここでは、医療事務に向いている人の特徴を主に4つ解説します。
コミュニケーション能力がある人は、医療事務に向いている傾向があります。
医療事務の業務では、日々多くの医師や看護師、多くの患者とのコミュニケーションが必要です。
来院する患者の中には、子どもから高齢者まで幅広い年代の方がおり、患者と連れ添っている親族などともコミュニケーションが必要になります。
さらに、ただコミュニケーションを取るだけでなく、思いやりのある対応やチームワークなども必要です。
そのため、コミュニケーション能力があり、さまざまな人の受付や対応をスムーズにできる方は、医療事務に向いています。
基本的なパソコン操作ができる人も、医療事務に向いている人の特徴の1つです。
医療事務の業務では、カルテ作成やレセプト業務などパソコンを使うことが多いため、医療事務未経験であってもパソコンスキルは必要になります。
さらに、基本的なパソコンスキルに加えて、ブラインドタッチやExcelやWordの操作に詳しい場合は、医療事務の業務で活躍できるため、採用される確率が高くなります。
ただ、専門的なパソコンの操作ができない方でも、基本的なパソコン操作ができる方であれば、十分に医療事務として働くことは可能です。
そのため、医療事務を目指すなら基本的なパソコン操作を覚えておきましょう。
医療事務として働いていると、患者やその親族からのクレーム対応をしなければいけないことがあります。
さらに、感染症が流行っている時期やレセプト業務を行う時期などは、ほとんど休憩する時間もなく働いたり残業したりすることも多いです。
そのため、さまざまなクレーム対応や忙しさに耐えられる精神力がある人は、医療事務に向いている人です。
特に、働き始めた時は慣れない職場や業務で緊張することも多いですが、そんな時でも精神力がある人ならしっかりと仕事を進めて行くことができます。
医療事務では、データ入力や医療費の計算、入力内容の確認など、細かな業務が数多く存在します。
少しのデータミスや誤入力によって医療事故に繋がるリスクも高いため、真面目に丁寧に仕事を進められる几帳面な人が重宝されることが多いです。
さらに、多くの医療情報や患者の個人情報を扱うため、情報漏洩にも細心の注意を払って業務をする必要があります。
ミスなく業務を進められる人であれば、時間通りに仕事を終わらすことができ、少しでもチームの負担を減らすことができます。
そのため、細かな作業や複雑な作業でもコツコツとできる几帳面な人は、医療事務に向いている人です。
医療事務になるために必要な資格や経験などは特にないため、未経験であっても医療事務として働くことが可能です。
ただ、資格やスキルを持っていることで医療現場で即戦力として働くことができるため、採用されやすくするためには、資格やスキルの習得がおすすめになります。
医療事務で役立つ資格には、主に「診療情報請求事務能力認定試験」や「診療情報管理士」があります。
また、役立つスキルには、パソコンスキルや事務処理能力、医療知識や法律の知識などがあります。
必ずしも必要になるわけではありませんが、持っていることで医療事務で役立てることができるため、医療事務を目指している方は、資格やスキルの習得を検討してみてください。
医療事務は、現在人気の高い仕事として多くの求人が掲載されていますが、将来的にどのように変化していくのか気になる方が多いと思います。
現在、医療現場では、人材不足に伴ってIT化を進めていることが多いため、医療機関やクリニックによっては人材を削減しているケースもあります。
ただ、全ての医療機関やクリニックで実施されているわけではないため、今後も医療事務のニーズは十分にあると予想されています。
さらに、高齢化によって医療機関に来院する方は増加傾向にあるため、医師や看護師をサポートするクラーク業務をするためにも医療事務は重要な役割を果たす仕事です。
そのため、今後も医療事務のニーズは向上し続け、多くの医療機関やクリニックで求人募集がされていくことでしょう。
医療事務は、医師や看護師のサポート、患者の受付や案内などを行う医療現場における大切な仕事です。
未経験や無資格からでも目指すことができるため、女性を中心に人気が高い仕事でもあります。ただ、忙しい時期やクレームへの対応、医療知識やパソコンスキルなどが必要になるため、理解した上で目指すことがおすすめです。
これから医療事務を目指している方や医療事務に興味を持っている方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
株式会社Enigol
株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。