1. 入金管理の流れを確認!入金消し込みや管理者の役割も解説
入金管理の流れを確認!入金消し込みや管理者の役割も解説

入金管理の流れを確認!入金消し込みや管理者の役割も解説

経理更新日:2024-09-22

企業の血液ともいえるお金。売上の対価として得意先から入金がありますが、その管理を正しく行えている事は会社の生命線であるとも言えます。入金を管理する担当者はどのような業務を遂行する事が求められるのでしょうか。今回は経理業務における入金管理をテーマとして解説していきたいと思います。

入金管理の一ヶ月のスケジュール

まず、全体的な一ヶ月間の入金スケジュールを見てみましょう。

月初における業務

入金は20日や月末が多い為、月初の業務量としては多くありませんが、前月の最終日が休日であった場合は月をまたいで入金される事があります。

月初の業務として主な事は入金に付随する事務作業や前準備の事が多いかもしれませんが、前月の入金額を営業担当者に報告する業務は必要です。入金があった場合、手元でつけている入金管理の帳簿と金額が一致しているかチェックします。売上通りに正しく回収できているかを把握する事は入金担当者としては大切な業務のため、未回収分があった場合は営業担当に伝えておき、次月回収できるように準備しておきます。

月中における業務

企業によって取り決めている入金日は様々ですが、15日、20日、25日、月末に主に入金があり、中でも20日、末日には入金が集中します。預金口座にお金が振り込まれてくるだけでなく、受取手形や電子記録債権などでの取引も入金の種類にあります。また売上金額通りに回収されてない場合もある為その際は原因をはっきりさせ、明細などを作っておくと混乱せずに済みます。

注意すべき点として、月ずれがあります。月ずれというのは、売上が本来計上される月と異なる月に計上された状態のことです。例えば商品を4月30日に売り上げた場合売上側は4月に計上するのに対し、商品が出荷され納入されるのに少し時間差ができるため受け取った側は5月計上になります。このズレのことを月ずれと呼んでいます。未回収の売り上げ分の為、中身を正しく確認しておく事が大事です。

入金担当で入金消し込み以外にも、請求書を発行する業務が含まれる場合もあります。締め日が到来すれば請求書に締め日までの売上と、入金が記載されている為その差額と前月までの未回収分が今月の請求額となります。帳簿と金額が一致しているかはしっかり確認しておき、請求書はPDFで保管もしくは控えを印刷しておきます。

月末における業務

月末支払の企業が多いため預金口座にどかんと入金されます。ネットバンキングを利用している場合は預金明細、また通帳を元に売掛金台帳と金額を照合し、会計システムに入力していきます。従来の入金日通り、手形や電子記録債権での入金も発生します。

入金管理者の役目

入金消し込みとは

上記で入金管理者の一月のスケジュールをお伝えしましたが、具体的にはどのような業務項目があるのでしょうか。入金の役割は得意先から正しく入金されているかチェックする事、また会社のシステムに反映させ帳簿をつけていく事です。正しく回収できている事が入金担当の大きな役割でしょう。売掛金の場合、締め日から5ヶ月先に回収などという事もあるため回収予定日をあらかじめ認識しておく事も必要です。

メイン業務は先ほどもお伝えしたように、預金口座にお金が入ってきたり手形が届いたときに額を確認し、それを会計システムに反映させ、帳簿をつけていく事です。

この作業を入金消し込みといいます。入金消し込みとはよく聞く言葉だと思います。売上を回収した際、システムに入力する業務のことです。売掛金として計上した金額が入金された事実を反映させるため、売掛金を消す作業のことを言います。

受注があった場合の仕訳は、借方に売掛金、貸方に売上となっているため、入金が確認された際には、預金を借方、売掛金を貸方に仕訳すれば売掛金科目が相殺しあい、入金消し込みが完了します。

入金消し込みの際に気をつけておくポイントは、手数料が引かれて入金されている場合です。預金に得意先から入金があった場合、実際の売上額より少なく入っている可能性があります。発注者が振り込み手数料を負担する場合は請求額ちょうど振り込まれますが、受注側が振込手数料を負担する場合は手数料が引かれていることがあります。手数料は銀行により様々なため得意先がたくさんあるとその作業が煩雑ですが、手数料は110円や330円など(消費税10%が含まれている)、わかりやすい金額になっている事が多いです。

預金口座入金取り扱いの具体例

具体例を挙げてみましょう。Aという得意先から50,000円の売上があったとします。末締翌月末支払であった場合、翌月末日に預金口座に49,890円の入金があります。

帳簿をもとに、50,000円の売上と110円の手数料が引かれた分の入金だとわかれば、会計システムに得意先Aの入金入力をします。この場合借方預金49,890、貸方売掛金49,890、手数料110とします。そうすれば得意先Aの売掛金50,000は回収できたことになります。月末は数が多いですが、この作業を得意先ごとに繰り返し行っていきます。入金を確認し、予測していた入金額と異なっていた場合は売上伝票や帳簿等を確認し営業に確認しておきます。入金で、末締120日後現金などの取り決めがあった場合、締め日時点で120日先の入金予定が分かるため、混乱を防ぐのに一目で入金予定があらかじめ分かる表を作っておくと管理しやすいです。

また売上の中にはもちろん売掛金以外のものがある場合もあります。翌月振り込みの運賃や保管料などが単独で振り込まれてくる場合もあるので、その場合は仕訳は売掛金以外の経費科目で処理を行います。

最近は会計ソフトで処理が可能で、法人向け会計ソフトでは請求書と銀行明細を連動させ消し込みを楽にできます。他にも会計ソフトはたくさんある上に、お金を出さずともExcelも活用できます。

また売上と回収額が一致しない場合や未回収分がある場合は営業に確認し、先方に取り合ってもらう事も必要です。

その他の入金付随業務

ネットバンキングを利用している場合は電子記録債権で入金する場合もあります。売上から数ヶ月先に預金口座に振り込まれてくるといった感じです。手形や小切手を利用している場合は、集金もしくは郵送で送られてきたものを銀行で現金化してもらいます。これらは会社の資産であり、お金と等しいものであるため取り扱いには大変注意が必要です。経理部には会社の資産管理を守れる信頼おける人が配属される事が多いのもこのためです。

また小切手や手形を受け取った場合は領収証を発行します。5万円以上の取引には収入印紙を貼り付けします。先方から受け取った金額を領収証に記載し印紙を貼り付けて先方に渡します。手形を受け取ったという証拠になるため、会社で大切に保管します。

まとめ

以上のように入金管理は売上通りに正しく回収できているか把握するという大きな役目を持っています。月の流れとしては、月初は前月の入金や未回収分を営業担当に伝える事、月中は入金日において入金を会計システムに反映させ帳簿をつける作業(=消し込み)をし、月末日は集中的に行います。

具体的な業務内容には消し込みに加え、小切手や受取手形を現金化したり領収証を発行したりするといったものがあります。また未回収や月ずれが発生するため正しく金額を把握しておく事が大事です。最近では入金消し込みが比較的楽になる会計ソフトも登場しているので、導入を検討するのも一つの手だと思います。

Remoba経理

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サービス名

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この記事の監修者

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株式会社Enigol

辻田和弘

東京大学経済学部を卒業後、丸紅株式会社に入社し経理部にて事業投資案件の会計面での検討、支援を行う。また子会社の内部統制の構築、IFRS導入プロジェクト、全社連結会計システム導入プロジェクトに従事。現在は株式会社Enigolを創業し、Remoba経理全体の監修を行い、スタートアップから中小企業および大企業の経理業務の最適化オペレーションの構築を担う。

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