1. チャット対応に適切なKPIとは【電話対応とは指標が違う】
チャット対応に適切なKPIとは【電話対応とは指標が違う】

チャット対応に適切なKPIとは【電話対応とは指標が違う】

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近年、企業が顧客対応の重要性を認識するようになり、様々なカスタマーサービスが提供されています。その中でも、有人チャットが注目を集めています。しかし、有人チャットに適したKPI設定が必要であるという課題があります。本記事では、有人チャットに適切なKPIをひとつずつ解説していきます。

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目次

有人チャットとは何か

有人チャットとは、人間のオペレーターが担当するチャットのことを指します。顧客からの問い合わせや相談に、専門のオペレーターが対応し、迅速かつ正確な回答を提供することで、顧客満足度の向上やリピート率の増加を実現することができます。
有人チャットは、主にウェブサイトやアプリ内で利用されます。顧客は、サイトやアプリ内のチャットボックスから問い合わせをすることができ、オペレーターは専用のソフトウェアを使って、問い合わせに対応します。
有人チャット

有人チャットが増えてきている背景

有人チャットが増えてきている背景には、以下のような要因が挙げられます。

1. 顧客ニーズの変化

近年、顧客のニーズが大きく変化しています。顧客は、迅速な対応や、24時間365日のサポートを求めるようになりました。また、電話対応やメール対応といった従来の方法では、待ち時間が長く、回答が遅れることが多く、不便を感じることが増えてきています。
有人チャットは、迅速な対応が可能であり、顧客満足度の向上につながるため、顧客ニーズにマッチした顧客対応方法として、注目を集めています。

2. コスト削減のため

有人チャットを導入することで、オペレーター1人あたりの処理時間が短縮でき、一定数以上の問い合わせに対しては、複数の顧客を同時に対応することができます。そのため、コスト削減につながるというメリットがあります。

3. サポートの品質向上

有人チャットでは、オペレーターが迅速かつ正確な回答を提供することができます。また、オペレーターは専門の知識を持っており、顧客からの問い合わせに適切な回答をすることができるため、サポートの品質が向上します。このことは、顧客からの信頼度の向上やリピート率の増加につながります。
オフィス

有人チャットのメリット

有人チャットを利用することで、以下のようなメリットがあります。

1. 迅速な対応

有人チャットでは、オペレーターが常に待機しているため、顧客からの問い合わせに迅速かつ正確に回答することができます。また、複数の顧客を同時に対応することができるため、待ち時間が短縮されます。

2. 顧客満足度の向上

オペレーターが顧客の問い合わせに適切な回答を提供することができるため、顧客満足度が向上します。また、顧客からの問い合わせに対応することで、顧客とのコミュニケーションが増えるため、顧客との関係を構築することができます。

3. コスト削減

有人チャットを利用することで、オペレーター1人あたりの処理時間が短縮され、一定数以上の問い合わせに対しては、複数の顧客を同時に対応することができます。そのため、コスト削減につながります。

4. リピート率の増加

顧客満足度が向上し、顧客とのコミュニケーションが増えることで、リピート率が増加することが期待できます。また、有人チャットを利用することで、顧客からの問い合わせに対応するスピードが向上するため、顧客がサービスや商品を再利用する可能性が高くなります。
有人チャットは、顧客のニーズの変化やコスト削減、サポート品質の向上などの要因から、企業やサービス提供者に注目されています。迅速な対応、顧客満足度の向上、コスト削減、リピート率の増加など、多くのメリットがあるため、今後ますます普及が進むことが期待されます。
グラフ

有人チャットのKPIの特徴

有人チャットのKPIは、電話対応などの他のカスタマーサービスのKPIとは異なる特徴があります。

1. 会話時間が長いことが多い

有人チャットでは、テキストでのやり取りが主であり、テキストでのコミュニケーションには限界がありません。そのため、会話時間が長くなることが多いため、対応時間をKPIに設定することが困難になります。

2. 複数の顧客と同時に会話をすることができる

有人チャットでは、オペレーター1人が複数の顧客と同時に会話をすることができます。そのため、対応数をKPIに設定することができます。

3. 回答の正確性が求められる

有人チャットでは、会話の中で情報をやりとりするため、回答の正確性が重要になります。そのため、回答の正確性をKPIに設定することができます。
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有人チャットに適したKPI設定が必要な理由

従来のKPIをそのまま利用することは難しいということがわかりましたが、有人チャットに適したKPI設定が必要な理由について考えていきます。

1. オペレーターのモチベーションの維持

KPIは、オペレーターのモチベーションを維持するためにも重要です。有人チャットでは、回答の正確性や顧客満足度の向上を目的として、適切なKPIを設定することが必要です。

2. サービス品質の向上

適切なKPIを設定することで、サービス品質を向上することができます。例えば、回答の正確性が高ければ、顧客満足度が向上し、リピート率や口コミでの評価が高くなる可能性があります。

3. 顧客満足度の向上

有人チャットは、テキストでのやり取りが主なため、オペレーターの対応力が顧客満足度に直結します。適切なKPIを設定することで、オペレーターの対応力を向上させ、顧客満足度を向上させることができます。
有人チャットのKPIは、従来のKPIと異なる特徴があり、有人チャットに適したKPI設定が必要であるという課題があります。適切なKPI設定により、オペレーターのモチベーションの維持、サービス品質の向上、顧客満足度の向上につながります。
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有人チャットで活用できるKPIの例

サービス品質に関するKPI

有人チャットで活用できるKPIとして、顧客満足度、MCS、接続品質、中断率が挙げられます。これらのKPIを適切に設定することで、オペレーターのモチベーションの維持、サービス品質の向上、顧客満足度の向上につながります。

顧客満足度

顧客満足度は、顧客が有人チャットサービスを利用した際に、どの程度満足したかを示す指標です。顧客満足度が高いということは、顧客がサービスに対して十分に満足していることを示します。つまり、顧客がサービスを利用する際にストレスを感じることが少なく、快適な利用体験を得ることができているということです。
顧客満足度が高いということは、顧客がリピート利用する可能性が高くなります。また、顧客が口コミでサービスを評価する際にも、高い評価を得ることができるため、新規顧客の獲得にも繋がります。そのため、有人チャットサービスを提供する企業にとっては、顧客満足度を向上させることは非常に重要な課題となっています。
顧客満足度を向上させるためには、オペレーターの対応力やサービス品質の向上が必要です。オペレーターは、顧客とのコミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たします。オペレーターは、顧客の問題解決や疑問解消のために親身になって対応することが求められます。そのため、オペレーターに対して適切な研修やトレーニングを行い、高い対応力を身につけさせることが重要です。

MCS

MCSは、Mean Customer Satisfactionの略で、平均顧客満足度を示す指標です。MCSは、顧客満足度を単純に平均化するだけでなく、各顧客ごとの評価を集計して算出される指標です。このため、顧客の満足度を詳細に把握することができます。例えば、ある顧客が極めて不満な評価をした場合には、その評価に対して積極的に対応することができます。また、MCSは、時間経過に伴って変化することがあるため、継続的にモニタリングすることが必要です。これにより、顧客ニーズの変化に合わせてサービスの改善を行い、顧客満足度を高めることができます。

接続品質

接続品質は、オペレーターと顧客との通信品質を示す指標です。接続品質が低く、オペレーターと顧客の間でのテキストの送受信において送信遅延やエラーが生じた場合、顧客とのコミュニケーションに支障をきたし、不満や中断率の上昇につながります。顧客がサポートスタッフとスムーズにコミュニケーションを取るためには、接続品質が高く安定していることが必要です。接続品質を向上させるためには、通信環境の改善や、オペレーターのタイピングスピードの向上、ヒューマンエラーの削減などが必要とされます。接続品質の向上によって、オペレーターと顧客との円滑なコミュニケーションが実現され、顧客満足度や利用率の向上につながることが期待されます。

中断率

中断率は、顧客が有人チャットサービスを利用中に、途中でチャットを中断する割合を示す指標です。中断率が高いと、顧客が問題解決や情報収集などの目的を果たせず、不満を持ってサービスから離れてしまうことがあります。そのため、中断率を低く抑えることが、顧客の満足度やロイヤルティを高める上で重要です。中断率を下げるためには、オペレーターの対応力やサービス品質の向上、情報提供の充実などが必要です。また、中断率を低く抑えることで、オペレーターの負担も減らし、効率的なチャット対応を実現することができます。

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業務効率に関わるKPI

有人チャットで活用できるKPIには、顧客満足度や中断率など以外にも多数あります。以下では、有人チャットで活用できるKPIのうち、CCpLH、対応件数、完了率、利用率、同時接続数について解説します。

CCpLH

CCpLHとは、Chat Contacts per Logged-in Hourの略称で、1時間あたりのログイン中のチャット接続数を示す指標です。有人チャットでの接続品質を測定するために利用されます。このKPIを高く維持することで、チャットオペレーターの生産性を向上させることができます。また、CCpLHはオペレーターの能力や接続品質によっても大きく左右されるため、継続的にモニタリングし、改善策を講じる必要があります。例えば、オペレーターのスキルアップや、接続品質の改善などが挙げられます。高いCCpLHを維持することで、より多くの顧客に対応することができ、チャットサポートの効率化につながります。

対応件数

対応件数は、有人チャットオペレーターが1日あたりどの程度の件数の対応ができたかを示す指標です。オペレーターの生産性や効率性を測定する上で重要なKPIです。対応件数が多いほど、オペレーターの生産性が高く、効率的なサポートが行えていることを示します。対応件数を増やすためには、オペレーターのスキルアップやシステムの改善が必要です。ただし、対応件数を増やすことが目的となり、顧客の問題解決や満足度を十分に考慮しない場合は、逆に顧客満足度の低下や離脱率の上昇につながることがあります。

完了率

完了率は、有人チャットでの問題解決率を示す指標で、チャットセッションが完了した数と開始した数の比率です。完了率が高いほど、顧客が問題解決に満足していることを示しています。完了率が低い場合は、顧客の不満や離脱率が高くなるため、問題解決率を向上させることが必要です。オペレーターが適切な知識とスキルを持っていること、迅速な対応ができることが完了率を高めるために必要な要素となります。また、サポートツールやトレーニングプログラムなど、サポートプロセス全体の改善も完了率の向上に貢献します。

利用率

利用率は、顧客が有人チャットを利用する頻度を示す指標です。この指標が高い場合、顧客がチャットを利用することを好んでおり、サービスの利便性や品質に満足していることを示します。一方で、利用率が低い場合は、顧客が他のサポートチャネルを選択している可能性があり、改善の余地があることを示唆します。
利用率を向上させるためには、チャットサポートを積極的に提供することや、利用者にとって使いやすいチャット機能を提供することが重要です。例えば、ウェブサイト上でのチャットボットの導入や、チャットウィンドウの表示位置やフォーマットの改善などが挙げられます。また、チャットによるサポートの質を向上させることで、顧客の満足度を高め、より多くの顧客にチャットを利用してもらうことができます。

同時接続数

同時接続数は、有人チャットオペレーターが同時に対応可能な顧客数を示す指標です。このKPIが高い場合、チャットオペレーターの生産性が向上し、より多くの顧客対応が可能になります。しかし、同時接続数を高くしすぎると、オペレーターが負荷に耐えられず、接客の質が低下することがあります。そのため、オペレーターの能力や環境を考慮して、適切な同時接続数を設定することが重要です。
これらのKPIを適切に設定し、測定・分析することで、有人チャットの効率化や品質向上につながります。
ノート

まとめ

以上、有人チャットにおけるKPIについて解説しました。
有人チャットが増加している背景として、カスタマーサポートの需要増加、インターネットの普及、そしてスマートフォンやタブレット端末の普及が挙げられます。有人チャットは、カスタマーに直接対応できるため、顧客満足度向上や顧客ロイヤルティの向上につながります。
また、有人チャットにおいては、従来のカスタマーサポートのKPIをそのまま利用することができない場合があります。有人チャットには、中断率や接続品質、MCSやCCpLHなど、有人チャットに適したKPIが存在します。これらのKPIは、カスタマーサポート業務を分析し、改善点を把握するための指標として、有効に活用できます。
さらに、有人チャットのKPIには、対応件数や利用率、同時接続数、完了率などがあります。これらのKPIは、サポートチームの業務効率向上や、顧客に対する迅速な対応につながります。顧客にとっても、迅速かつ効果的な対応がされることで、カスタマーエクスペリエンスの向上につながります。
以上から、有人チャットを運用する場合は、KPIを適切に設定し、分析することが非常に重要であることがわかります。適切なKPIを設定し、それらを定期的に分析することで、サポート品質の向上や業務効率の改善が可能となり、カスタマーサポートの質の向上につながることが期待されます。

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この記事の監修者

柳沢 智紀のプロフィール画像

株式会社Enigol

柳沢 智紀

株式会社リクルートホールディングスにIT人材として新卒入社し、集客戦略やマーケティング業務を経験後、SaaS事業部で事業開発を経験。その後、PayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。SaaSサービスやAPI連携について、日々調査している。

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