| 項目 | 内容 |
|---|---|
サービス名 | Remoba経理 |
会社名 | (株)Enigol |
公式サイト | https://remoba.biz/accountant |
ATM・銀行窓口・ネットバンキングの特徴と手数料を一覧比較。詐欺・横領・振込ミスなど5つのリスクと具体的な対処法を公認会計士が解説。経理業務を安全・効率化したい経営者・経理責任者向け。

ATM・銀行窓口・ネットバンキングの特徴と手数料を一覧比較。詐欺・横領・振込ミスなど5つのリスクと具体的な対処法を公認会計士が解説。経理業務を安全・効率化したい経営者・経理責任者向け。
この記事でわかること
まず用語の整理から入ります。「振込」「送金」「振替」は混同されがちですが、それぞれ意味が異なります。
振込:自分の口座から、他者(取引先・従業員など)の口座へ資金を移すこと。銀行が仲介し、受取人の口座に入金される。
送金:広義には「資金を送ること」全般を指す言葉。振込はその手段のひとつ。一般的には現金書留や外国送金なども含む概念として使われる。
振替:同一名義の口座間で資金を移すこと。たとえば自社のA銀行口座からB銀行口座へ資金を動かす場合が振替にあたる。
用語 | 相手先 | 代表的な場面 |
|---|---|---|
振込 | 他者の口座 | 取引先への支払い、給与振込 |
送金 | 他者(広義) | 海外送金、現金書留など |
振替 | 自分の口座 | 自社内の口座間資金移動 |
はじめに銀行振込の種類について説明します。それぞれメリットとデメリットがありますのでしっかりと理解しておくことをおすすめします。
ATM | 銀行窓口 | ネットバンキング | |
|---|---|---|---|
手数料 | 割安(窓口より低い) | 最も高い | 最も割安 |
振込限度額 | 上限あり(銀行・設定により異なる) | 制限なし | 設定次第で高額対応可 |
必要なもの | キャッシュカード | 通帳・印鑑・本人確認書類 | ID・パスワード・トークン |
来店 | 必要 | 必要 | 不要 |
一括データ処理 | × | × | ○(複数件同時送信可) |
主なリスク | 限度額超過 | 窓口混雑・手間・書類漏れ | 詐欺・横領・認証ミス |
一般的に、会社の規模が大きくなるほどネットバンキングへ移行していく傾向にあります。その理由は単純で、振込件数が売上に比例して増えるからです。
たとえば、1回10万円の仕入れにマージンを乗せて販売するビジネスモデルの場合、月売上1,000万円なら支払回数は100回、月売上1億円になれば1,000回になります。月に1,000回もの振込を窓口やATMで1件ずつ処理するのは、現実的ではありません。
ただし、ネットバンキングへの移行には相応のリスク管理が伴います。後半のセクションで詳しく解説します。
ATMは「少額・単発」の振込には適していますが、大口や大量の振込が発生する事業規模ではネットバンキングへの移行を検討すべきタイミングと言えます。

窓口振込が適しているのは、高額の一括支払いや、IT操作に不慣れな担当者が対応せざるを得ない場面、あるいは限度額を超えた振込が必要な場面です。通常業務のメイン手段とするには、コスト・時間の両面で非効率です。

便利なネットバンキングですが、リスクへの備えがないまま移行するのは危険です。次のセクションで、具体的なリスクを1つずつ解説します。

詐欺の手口は年々巧妙化しています。従来の偽請求書に加え、2026年1月以降はChatworkを悪用したなりすまし詐欺が国内企業で急増しており、Chatwork運営会社も公式に注意喚起を出しています。
従来型:偽請求書による誤送金
新型:Chatworkなりすまし詐欺
この手口が厄介なのは、普段使い慣れた社内ツールで、見た目上は上司からの指示として届く点です。メールの場合は怪しいドメインなどで気づけることがありますが、チャットツールのなりすましは見分けが難しく、確認なしに振込を実行してしまうリスクが高い。
振込詐欺にあうことは、個人情報を漏洩させてしまうことと同じくらい致命的です。金銭的な損失にとどまらず、「内部統制が機能していない会社」と見なされ、取引先・金融機関・株主からの信用を一度に失うリスクがあります。事業を一生懸命大きくしてきたのに、一度の詐欺被害で信頼を根こそぎ失う——そのような事態を避けるためにも、内部統制の整備は後回しにできません。
この事例には、3つの内部統制上の課題が潜んでいます。①取引先情報が盗まれた(情報管理の問題)、②請求書の真偽確認が行われなかった(承認フローの問題)、③振込時のチェックが不十分だった(実行時確認の問題)——この3点です。事業拡大に注力する経営者にとって、こうした内部統制まで目を向けるのは容易ではありませんが、放置すれば会社経営そのものを揺るがすリスクをはらんでいます。
関連記事:監査とは?法的観点からの分類や経理実務上の監査業務の注意点を解説

横領事件は、決して大企業だけの問題ではありません。
よく知られた事例として、「1人経理」の担当者が約1億5,600万円を横領し逮捕されたケースがあります。2014年から2019年の約5年間にわたり、インターネットバンキングで60回以上、会社の口座から自分の口座へ送金し続けていました。
明日は我が身です。あなたの会社で同様の横領が起こらないと言い切れるでしょうか。
この事例の問題の核心は、「送金情報の入力者と承認者が同一人物だった」ことです。内部統制の文脈では、これを職務分離の欠如と呼びます。
職務分離には2つのポイントがあります。
ポイント1:入力者と承認者を分ける 振込データを作成する担当者と、それを承認・実行する担当者を別の人間にする。最低限の分離です。
ポイント2:経理と財務を分離する これはIPO準備や内部統制強化の場面で監査法人から必ず指摘される項目です。「経理(取引の記録・請求書処理・振込データの作成)」と「財務(口座管理・振込の最終承認・資金判断)」を異なる担当者・部門が担う体制を指します。同一人物が両方を兼任していると、振込データを作った人間が帳簿管理まで完結できてしまい、不正・横領の温床になります。
スタートアップや中小企業では、1人の担当者が経理も財務も兼任しているケースがほとんどです。事業が小さいうちは現実的な選択ですが、規模が拡大するほどこの体制はリスクになります。また事後のアプローチも大切になります。スタートアップの時期でも出金通知を創業者にいくなど最低限の体制を構築することを弊社支援時にはおすすめしております。また予実管理・資金繰り管理を行うことで予算とのズレ、予定とのズレ、説明できないお金の動きを検知し、被害を最小限で食い止めるというアプローチも大切です。

詐欺や横領はレアケースですが、振込ミスは発生確率が高く、どの会社でも起こりえるリスクです。
よくある振込ミスの例:
ヒューマンエラーの原因は一様ではなく、注意力・疲労・業務量・手順の複雑さなどが複合的に絡み合います。「気をつければ防げる」という性質のものではなく、仕組みとしてチェック体制を設けることが唯一の対策です。
セキュリティ強化のため、現在のネットバンキングでは複雑な認証手順が課されています。一例として、以下のような手順が必要なシステムもあります。
ログイン時
送金承認時
入力ミスが続くとIDがロックされ、解除には銀行への連絡と時間が必要です。給与振込や支払期日が迫った状況でロックが発生すると、取引先・従業員への信用問題に直結します。
「IDとパスワードはノートに書かない」「パスワードは3ヶ月ごとに変更する」「トークンは施錠できる場所に保管する」——こうした管理ルールを文書化している会社は多いと思います。
しかし、ルールを作ることと、ルールが守られることは別問題です。
特に在宅勤務が浸透した現在、トークンを自宅に持ち帰ることの是非、自宅のPC環境でのネットバンキング操作、といった新たなリスクが生まれています。管理ルールがオフィス勤務を前提に設計されたままでは、実態と乖離するのは避けられません。

上記5つのリスクに対処しようとすると、次のような対策が考えられます。
対策 | 内容 | 難易度 | コスト |
|---|---|---|---|
請求書のダブルチェック | 請求書の原紙と振込額を複数部門で照合 | 低 | 低〜中(工数増) |
職務分離の導入 | 入力者と承認者を別の担当者に分ける | 中 | 高(人員追加が必要) |
経理担当者の定期異動 | 横領リスク回避のため定期的にローテーション | 中 | 中(引き継ぎコスト) |
ITセキュリティ強化 | ネットワーク監視・EDR導入など | 高 | 高 |
在宅勤務ルールの整備 | トークン管理・アクセス制限の再設計 | 中 | 中 |
予実管理・資金繰り管理 | 予実管理・資金繰り管理により不正の検知 | 中 | 低〜中(簡単な資金繰り管理でも有効なケースもある) |
これらをすべて自社で整備しようとすると、相当の人件費・設備投資・管理コストが発生します。そして経理業務はそれ自体が売上を生み出すものではない。
ここで改めて注目したいのが、アウトソーシングを「牽制の仕組み」として活用するという考え方です。経理業務を外部に委託すると、自然に「外注チーム(データ作成)× 社内担当者(承認)」という分離構造が生まれます。社内だけで完結していた業務フローに第三者が入ることで、不正が起きにくく、起きても発覚しやすい体制になります。人を増やすコストをかけずに、職務分離と牽制の両方を同時に実現できる点が、外注の本質的なメリットです。
関連記事:アウトソーシングと内部統制強化・コスト管理・資金繰りなどを絡めた解説
振込業務のリスクは、事業が成長するほど複雑になります。「今は小規模だから大丈夫」という判断が、後になって大きな損失につながるケースは少なくありません。
Remoba経理 では、クラウド会計ソフトの導入から日次・月次の経理業務まで、実務経験豊富なチームがオンラインで対応します。公認会計士・税理士が監督することで、振込業務を含む内部統制の設計もあわせてサポートが可能です。
まずは資料をご確認ください → Remoba経理の資料ダウンロード

会計ソフト導入から経理業務まで一任できる、オンライン型の経理アウトソーシングサービス。実務経験豊富なプロフェッショナルな経理チームがサポートし、業務効率化と経理体制の最適化を実現します。
Remoba経理は、クラウド会計ソフトを使ってプロワーカーに経理をアウトソーシングできるサービスです。
売上・支払・経費管理、月次決算、確定申告補助まで、ルーティン業務をまるごと外注でき、クラウドソフト未導入のお客様には選定支援なども行います。
クラウド会計運用経験者など、実務経験豊富なアシスタントがチームとなり、日々オンラインで業務を進行。会計士や税理士が監督するため、導入済みのソフトはもちろん、部署をまたぐクラウドソフトとのSaaS連携も提案可能。運営会社は、IPaaSツール開発もしており、システム連携のノウハウが豊富です。経理を含むバックオフィスのデータを一元化し、業務効率化や経理体制の最適化を実現します。
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会社名 | (株)Enigol |
公式サイト | https://remoba.biz/accountant |
今回は、経理業務の中の銀行振込にひそむリスクとその対処法について解説しました。
多忙な経営者の皆さまにとって経理領域のようなバックヤード業務を充実させていくことに時間を費やすことは、なかなか難しいことです。一方で事業規模が拡大すればするほど、内部統制を効かせてリスクに備えることは会社の信用力向上の意味でとても重要になってきます。