1. ピアボーナスとは何?メリットやデメリットなど内容を徹底解説
ピアボーナスとは何?メリットやデメリットなど内容を徹底解説

ピアボーナスとは何?メリットやデメリットなど内容を徹底解説

労務更新日:2024-09-22

いろんな制度や方法を使って社員のモチベーションの向上や働きやすい環境作りをする企業が増える中、新たに従業員同士が互いにボーナスを送り合う評価システムピアボーナスが注目されています。

会社ではいろいろな制度を設けて社員のモチベーションの向上や働きやすい環境作りを行っています。働きやすい環境づくりとして工夫をすることが大事ですが、その中でも注目しているのがピアボーナスです。

あまり聞いたことがない言葉かもしれませんが、アメリカでは主流となっている人事評価制度です。日本ではベンチャー企業が取り入れつつありますが、まだ浸透している制度ではありません。ピアボーナスの特徴やメリット、デメリットについて内容を解説していきましょう。

ピアボーナスとは?

「ピアボーナスとはどういう制度?」というようによく分からない人も多いでしょう。ピアボーナスは、毎日の仕事による成果や貢献度などに対して従業員同士が互いにボーナスを送り合えることです。仲間、同僚(peer)と報酬(bonus)を組み合わせた言葉になります。

 

成果給としてインセンティブと言われるものがありますが、ピアボーナスもその内の1つとして捉えることができます。ピアボーナスが注目されているのは、人材のパフォーマンスを引き出し、企業への成長を促すためです

 

ピアボーナスは現行の評価制度では評価が難しく、業績には直結しないような日常の行動に対して評価することなので、従業員のモチベーションを向上できる効果を期待できます。そのため、企業の内部強化を行いたい人は、ピアボーナスを導入することも検討できるでしょう。

ピアボーナス制度のメリットは何か?

会社の制度として注目されているピアボーナスですが、どのようなメリットがあるのか知っておくことは大事です。ピアボーナスのメリットについて、特徴なども解説しましょう。

社員の仕事に対してのモチベーションアップ

ピアボーナスを取り入れることで社員のモチベーションを上げることができます。ピアボーナスは仕事で出した成果や貢献に関して成果給や称賛による報酬を特別に出します。

従業員は給与やボーナスなどお金を稼ぐために仕事をしているので、仕事に対しての見返りがあればモチベーションアップは確実であり、さらに成果を出そうとやる気を出します。

また、成果給という形で自分が出した成果を会社側から評価されることは従業員にとっては達成感を感じることができ、周りの従業員も「成果を出せば認められる」と良い相乗効果を得ることもできます。従業員のモチベーションを向上させ、会社の利益や活気の向上につなげることができます。

社内のコミュニケーションを活性化できる

ピアボーナスは正当な評価に対する報酬を得ることができるため、自分だけでなく他の従業員の仕事にも関心が高くなります。成果を出しやすい優秀な従業員がいれば、その人から仕事のコツやポイントを質問して自分にも取り入れようと動くためです。

また、プロジェクトを組んでいる場合は、成功するために綿密なコミュニケーションを行う必要もあるので、従業員同士の関係も良くなり、互いのことを認め合うきっかけになるでしょう。

仕事内容によっては他部署と協力し合う必要性もあり、コミュニケーションを行い他の部署の従業員と新しい関係を築くこと、部署同士の情報を共有できて組織の活性化につなげることができます。ピアボーナスを行うことでコミュニケーションが増え、企業として活性化させる働きが期待できます。

優秀な人材を育成して確保できる

ピアボーナスを行うことで優秀な人材を育成して確保するきっかけになる場合もあります。ピアボーナスにより貢献度や成果給をもらえるなら、従業員は成果を出そうと自分のスキルを向上させることや会社へ貢献するためにやる気を出して何事も取り組むようになります。

会社側が人材育成プランを作成しても従業員のやる気がなければ思った効果を得られないことがあります。しかし、従業員がモチベーションを上げて会社に貢献しようとするなら人材育成の研修効果も上がり、従業員のスキルが向上しやすくなるので、優秀な人材を何人も育成しやすくなります。

また、成果に関して正当な評価をしてもらえれば優秀な人材も納得と満足感を得られるので、不満を持って会社を辞めることを防げます。優秀な人材確保にも役立てることが可能です。

企業の良いアピールに利用できる

ピアボーナスは現場でしか分からない努力や気遣いを評価することですが、正当な評価をするという点で企業の印象を上げることも可能です。ピアボーナスによる正当な評価を受けたなら、従業員は会社への満足度が高いので、他の人に会社の印象を伝える時も高評価となります。

もし、ブラック企業などであれば、会社に対しての不満があるので辞める人も多く、評判も下がるので企業アピールをして新しい人材を確保することが難しくなります。新しい人材を確保するためには企業の評判が大事です。評判を高めるためにピアボーナスを行い、従業員の満足度を向上させておくことも狙えるでしょう。

ピアボーナスを行う際の注意点

ピアボーナスを行う際には注意点もあります。メリットの効果を得るためにはしっかり注意点を考慮しておかないと思った効果を得られないこともあります。以下の注意点に関して解説しましょう。

費用を計算する

ピアボーナスを行うときは費用について計算しておく必要があるでしょう。成果や貢献に対して特別報酬を出すことなので、財源の確保を行う必要があります。会社の財源を考えずにピアボーナスを導入するなら、従業員は報酬に満足感がなく、自分が予想した通りの組織の活性化という効果を得られないこともあります。

また、ピアボーナスの報酬により予想以上の出費となり会社経営に支障が出るのも良くありません。最初にかかる初期費用やランニングコストなど細かい計算を行なってから導入を行いましょう。

従業員が評価を意識し過ぎる場合もある

ピアボーナスは会社の貢献度により、従業員に報酬を与えて正当な評価を与えます。従業員のモチベーションを上げる狙いを達成できる一方、評価を得ることに固執する従業員が出てくる可能性もあります。

評価を得ることに固執する従業員が増えてしまうと、会社組織の活性化どころか業績が悪化してしまう可能性もあります。評価されやすい業務には真剣に取り組んでも、評価がされにくい業務は手を抜き、それが会社の大事な業務であれば業績が悪くなることもあります。

ピアボーナスによる従業員の評価は過剰にならず、本来の業務が疎かにならないように工夫することが大事です。

会社の雰囲気が悪くなる可能性も

ピアボーナスを行う際に注意する点は、会社の雰囲気が悪くならないようにすることです。ピアボーナスによって評価に対しての成果給を行うと、従業員が「自分の仕事も評価して欲しい」という思いが強くなり、会社の組織の和を見出す可能性もあります。

もし、自分の同僚がピアボーナスで評価されても、自分が評価されないなら「なぜ自分は成果給がないのか?」と疑問を感じてしまうこともあるでしょう。従業員がピアボーナスに関して疑問を持ち始めると従業員同士のトラブルに発展してしまうこともあるため、正当な評価制度の基盤を考えることが重要です。

まとめ

ピアボーナスは従業員のモチベーションを向上させること、会社組織として活性化させる効果などを狙うことが可能です。しかし、デメリットとなる費用や従業員による意識変化もあるため、制度の基盤をしっかり立てて正当な評価を得られるようにすることが大事です。

ピアボーナスの制度がしっかり確立されるとメリットが大きくなるので、しっかり組織として向上できるように考えていきましょう。

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この記事の監修者

柳沢智紀のプロフィール画像

株式会社Enigol

柳沢智紀

株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。

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