経理アウトソーシングのよくある失敗例7つと対策|後悔しない進め方を解説

経理アウトソーシングのよくある失敗例7つと対策|後悔しない進め方を解説

経理更新日:2026-07-07

経理アウトソーシングでよくある失敗例を、公認会計士・税理士監修で7つ紹介。人件費が下がらない、丸投げによるノウハウ空洞化、コミュニケーション不足などの原因と対策、後悔しないための進め方・チェックポイントまで解説します。

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経理アウトソーシング(経理代行)は、人件費削減や業務効率化に有効な一方、進め方を誤ると「かえってコストが増えた」「業務がブラックボックス化した」といった失敗も起こります。この記事では、経理アウトソーシングでよくある失敗例7つと、その原因・対策、後悔しないための進め方を確認していきます。

経理のアウトソーシングとは?

経理のアウトソーシングとは経理代行とも呼ばれます。よく混同されるものに記帳代行がありますが、記帳代行は経理の業務が終わった後に会計ソフトに簿記・税務の知識を持って仕訳をするだけです。この記帳代行は現在クラウド会計ソフトが発展し、自動化されており、記帳代行単体での価値や業務量は低下しております。経理代行・記帳代行の違いを詳しく知りたい方は関連記事:経理アウトソーシング(経理代行)とは?記帳代行との違いをご覧ください。

経理をアウトソーシングする場合、アウトソーシングする業務は経理業務の一部または全てであり、全てをアウトソーシングするときには社外に経理部署を持つようなイメージになります

関連記事:経理の仕事内容をまるっと解説!日次・月次・年次の業務内容とは

では、この経理のアウトソーシングする経理業務とはどのようなものがあげられるでしょうか。 

経理業務とは?

経理業務とひとことに言っても、日常の現預金出納業務資金管理業務売上請求書発行業務支払業務売掛金・買掛金の管理業務管理会計業務給与計算業務社会保険事務業務月次年次決算業務、税理士に税務申告を委任している場合には税理士への対応・税理士に委任していない場合には税務に関する業務、等があります。また、発生する資料の整理なども経理業務に含まれています。これらの業務には相当な知識と経験が必要であり、かつ数字を扱う業務のため非常に時間と神経を要します。このような業務をプロにアウトソーシングできれば、経営が効率化できそうですね。 

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近年の経理のアウトソーシング

実際、経理のアウトソーシングは増えています。経理の基本的な業務フローはどの業界であっても共通しており、かつ経理システムのCMが多く流れているように近年の経理周りのITの発展は望ましいため、アウトソーシングしやすい部署でもあるためです。以前は会社に月に数日訪問して社内で業務を行うことが多かったですが、今ではITの発展もあり出社せずともすべてオンラインでのやり取りのみで行うこともあり、アウトソーシングする方法も派遣会社を通した派遣社員やアルバイトだけでなく、個人事業主との直接の契約など方法は多岐にわたっており、以前よりもアウトソーシングするハードルは下がっています。 

経理のアウトソーシングのメリット

経理のアウトソーシングのメリットとしては、以下の三つがあげられます。

・人件費の節約

・経理業務の効率化

・社内リスクの回避

人件費の節約

経理のアウトソーシングのメリットとして最初に考えられるのが人件費の節約です。経理業務をしている社員の給与よりも、経理をアウトソーシングすることで発生する人件費のほうが安くなれば会社にとって大きなメリットになります。また短期的には、最初からその道のプロに依頼することができるため、経理業務を行う新入社員や部署異動した社員の教育コストを節約することができます。

経理業務の効率化

また、長く続いている会社では経理部署の業務フローは複雑化している可能性があります。そこに中立的かつ最新の知識を持った社外の目を入れることでブラックボックス化した業務フローの効率化を図ることができれば、会社にとって大きなメリットになります。

関連記事:経理業務を効率化する方法|無駄な作業を減らす進め方・ツール活用を解説

社内リスクの回避

また、経理部署は従業員に見られたくない給与データや経営データ等会社の重要なデータが集積されているため、センシティブな情報もあり従業員に見られたくありませんよね。そこで、経理業務をアウトソーシングすることで従業員に見られるリスクを抑えることができます。また、属人化、経理担当者の突然の退職によるノウハウの喪失リスクも抑えることができるでしょう。

関連記事:経理の属人化を解消する方法

ここまで挙げたように、経理のアウトソーシングは大きなメリットがありそうですね。しかし、そう上手くことを運び、経営の効率化に成功できるでしょうか。 

経理アウトソーシングのよくある失敗例7つと対策

いままで経理のアウトソーシングとは何か、そしてそのメリットについて確認してきましたが、本当にうまくいくのでしょうか。多くのアウトソーシング会社ではアウトソーシングを依頼しても、思い通りにいかないこともあるようです。

失敗例①:思ったより人件費が削減できない

経理アウトソーシングを導入したのに、「気づけば社員を雇うより高くついていた」というケースは少なくありません。

原因:契約時は安く見えても、実際の業務に合わせてオプションを追加していくうちに費用が膨らんでいきます。さらに、経理をすべて委託して社内に業務を判断できる人材がいなくなると、委託先の業務内容が自社に見合っているか評価できず、言われるままコストを払い続けることになりがちです。

対策:契約前に委託したい業務を洗い出し、「どこまでが基本料金で、何がオプションか」を確認しましょう。複数社の相見積もりで総額を比較することも有効です。費用の目安は経理アウトソーシングの費用・料金相場で確認できます。なお、日々の判断や臨機応変な対応を多く求める業務は、外注より社内人材が向いている場合もあります。

失敗例②:コミュニケーション不足でブラックボックス化する

進捗状況や数字の作成プロセスを委託先だけが把握しているという状態に陥ると、自社の経理なのに中身が見えなくなります。

原因:報告の頻度や共有方法を決めないまま「外注したから任せておけば大丈夫」と丸投げしてしまうことで起きます。数字の根拠がわからなければ、経営判断の材料としても使えません。

対策:契約前に、定例報告の頻度・進捗の共有方法・数字の根拠(証憑やワークシート)をいつでも確認できるかをチェックしましょう。クラウド会計や進捗管理ツールでリアルタイムに状況を共有できる委託先なら、ブラックボックス化を防げます。

失敗例③:丸投げで社内に経理ノウハウが残らない

「経理のことは全部お任せ」で進めた結果、社内に経理を理解できる人がいなくなってしまう失敗 

原因:経理業務をすべて委託し、社内に内容を把握する担当者を置かないと、委託先の業務が自社に適切かどうかを判断できなくなります。将来、内製に戻したり委託先を変更したりする際にも、引き継げる知識が社内に残っていないため身動きが取れません。

対策:最低1名は経理の全体像を把握できる担当を社内に残し、「作業は委託、判断・管理は社内」という線引きを持つかまたはマニュアルを作成まで行ってくれる委託先を選びましょう。委託先からの報告を定期的に確認し、社内に記録として残す運用にしておくと、ノウハウの空洞化を防げます。

関連記事:経理を丸投げするには?任せられる範囲・費用相場・メリット・デメリットを解説

失敗例④:委託範囲があいまいで期待とズレる

月次決算までやってくれると思っていたのに、範囲外だった、アウトソーシングにわたす資料の準備が面倒すぎrなど、契約後に発覚する期待とのズレは、典型的な失敗パターンです。

原因:「経理をお願いします」という粒度のまま、どこまで任せるかを具体的に決めずに契約してしまうことで起きます。同じ「経理代行」でも、記帳中心の会社から月次決算・業務設計まで対応する会社まで、対応範囲は大きく異なります。

対策:契約前に委託したい業務を一覧で棚卸しし、範囲・成果物・納期を書面で明確にしましょう。範囲外の業務が発生した場合の追加料金の扱いも、あわせて確認しておくと安心です。

失敗例⑤:安さだけで選び品質・対応に不満が出る

料金の安さだけで委託先を選んだ結果、「月次が遅れる」「ミスが多い」「質問への返答が遅い」といった不満が出る失敗です。

原因:安い料金には理由があります。対応範囲が狭い、担当者の専門性が低い、チェック体制がないなど、価格だけを見て契約すると品質面のリスクを見落としがちです。

対策:料金の内訳と対応範囲をそろえて比較したうえで、公認会計士・税理士など有資格者の監修体制があるか、レスポンスの目安はどの程度かを確認しましょう。マニュアルや引き継ぎ体制など運用品質の見極め方は、関連記事:提案資料だけでは分からない、経理代行の運用品質の見極め方も参考にしてください。

失敗例⑥:会計ソフト・システムが自社と合わない

委託先が自社の使う会計ソフトに対応しておらず、かえってデータのやり取りに手間が増える失敗です。

原因:委託先が特定ソフトしか対応せず、自社のクラウド会計と連携できずかえって手間が増える。

対策:freee・マネーフォワードや周辺の販売管理システム、請求書受取システムなど自社が使う(または使いたい)システムへの対応可否を事前確認しましょう。

失敗例⑦:情報管理・セキュリティが不十分

経理データには、給与や取引条件など社外に漏れてはならない情報が含まれます。委託先の情報管理が甘いと、重大な事故につながりかねません。

原因:給与・経営データという機微情報を扱うのに、委託先の情報管理体制を確認しないまま契約する。

対策:秘密保持契約(NDA)・第三者認証(プライバシーマーク、ISMS)の有無・アクセス管理・データの取り扱いルールを事前に確認しましょう。

経理アウトソーシングで失敗しない進め方4ステップ

STEP1|現場の業務を棚卸しする まず現場で行われている経理業務をすべて洗い出します。全部を委託する必要はなく、外部に任せた方がスムーズな業務を見極めます。

STEP2|委託範囲と社内に残す業務を決める 判断・管理は社内、定型作業は委託、といった線引きを決めます。社内に経理を理解できる人材を最低1名は確保します。

STEP3|複数社を同じ条件で比較する 対応範囲・料金・会計ソフト対応・報告体制・監修体制をそろえて比較します。具体的なサービス比較は経理アウトソーシングおすすめ比較ランキング14選を参照。

STEP4|連携・報告体制を確認して契約する 進捗の可視化や定例報告の仕組み、NDA・情報管理ルールを確認したうえで契約します。

関連記事:経理アウトソーシング導入事例8選|課題パターン別の解決策と成功のポイントを解説

Remoba経理なら大丈夫!

多くのアウトソーシング会社では、上記にあるような失敗が起きてしまうかもしれません。しかし、Remoba経理ではそのような問題に柔軟に対応することができます

例えば、コスト面での不満を持つ人の多くは、支払う額に対する対価に納得できないと考えるでしょう。「こんなにお金を払っているのに、期待した業務内容ではない。」と思う人は多いはずです。Remoba経理では圧倒的なコストパフォーマンス・費用対効果に自信を持っています。社内で経理担当者を雇うよりも低額で、質の高い経理を提供するため、費用対効果は高いです。

また、コミュニケーション不足によるブラックボックス化が起きる心配もありません。独自の進捗管理ツールによりオンライン上でリアルタイムに進捗を共有するともに、クラウド会計により数字の根拠、会計数字についてリアルタイムで確認することができます。そのため、ブラックボックス化はせずに、透明性を保つことができます。

まとめ

ここまで、経理のアウトソーシングの説明をしたうえで、メリットとそれを覆してしまう経理のアウトソーシングの失敗についてお話してきました。では、経営者様は経営の効率化に経理のアウトソーシングを利用したい場合は、どうすればよいでしょうか?

関連記事:【2026最新版】経理代行サービス・経理アウトソーシングおすすめ比較14選|選び方・料金・対応範囲を徹底解説

まず、一つ目に実際に経理業務を行っている現場の状況を正確に把握することが必要です。現場で行われている業務すべてをアウトソージングする必要はありません。業務フローで外部に委託するほうが全体の業務がスムーズに進むのであれば、一部をアウトソーシングすることは大きなメリットがあるでしょう。

つぎに、経営者様自身が経理の知識をつけることまたは社内経理を完全に理解している従業員を確保することが必要です。経理をアウトソージングする場合、それが会社にとってオーバースペックか否か、正常に行われているか評価する必要があります。

経理のアウトソーシングは使い方次第で莫大なメリットを享受することができます。よくある失敗を注意しながら、アウトソーシングを有効に利用していきましょう。

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この記事の監修者

辻田和弘のプロフィール画像

株式会社Enigol

辻田和弘

東京大学経済学部卒業後、丸紅株式会社に入社。経理部にて事業投資案件の会計面での検討・支援を担当するほか、子会社の内部統制構築、IFRS導入プロジェクト、全社連結会計システム導入プロジェクトに従事。公認会計士・税理士として長年にわたり会計・税務専門業務に携わった経験を持つ。現在は株式会社Enigolを創業し、Remoba(リモバ)経理・労務の総合監修を担当。スタートアップから中小企業・大企業まで、経理・労務を含むバックオフィス業務全般の支援を行っている。

資格
公認会計士
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