転職市場が活発化する昨今、弁護士の中にも転職を視野に入れている人が増えています。転職する上で転職サイトや転職エージェントは有効な手段であり、キャリアコンサルタントのアドバイスを受けながら転職活動を進めることができるため、利用を考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、転職エージェントの選び方に悩む方も多いでしょう。この記事では、弁護士が転職エージェントを選ぶ際のポイントやおすすめのエージェント9選、転職事情、失敗要因について解説します。転職を考える方々に役立つ情報です。
転職市場が活発化する昨今、弁護士の中にも転職を視野に入れている人が増えています。転職する上で転職サイトや転職エージェントは有効な手段であり、キャリアコンサルタントのアドバイスを受けながら転職活動を進めることができるため、利用を考えている人も多いのではないでしょうか。しかし、転職エージェントの選び方に悩む方も多いでしょう。この記事では、弁護士が転職エージェントを選ぶ際のポイントやおすすめのエージェント9選、転職事情、失敗要因について解説します。転職を考える方々に役立つ情報です。
現在、弁護士の方々の中でも転職を視野に入れている方々がいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、有効的に活用されているものが、転職サイトであったり、転職エージェントです。
ベテラン弁護士の方々であっても、ほとんどが転職に対してのノウハウが多くある訳ではありません。
転職の準備ができていないから、ライバルにちょっとの差で負けてしまうこともあります。
転職エージェントにはキャリアコンサルタントが在籍し、それぞれの転職者を担当、求人案件を紹介してくれるとともに、履歴書の書き方であったり、面接の方法などアドバイスをしてくれることがあります。
転職エージェントのキャリアアドバイザーと一緒に転職活動と向き合うことで、不慣れな方々もかなり自信をもつことができます。
ただし、転職市場も活性化し、多くの転職エージェントが提供されているため、どれを利用していいかわからないという声も多く聞きます。
今回この記事では、
・弁護士が転職エージェントを選ぶポイント
・弁護士が選ぶ転職エージェントおすすめ9選
・弁護士の転職事情
・弁護士が転職で失敗してしまう要因は?
などについて知ることができます。
まずは、どのように転職エージェント選びをすればいいかからはじめてみましょう。
弁護士の方々がどのような転職エージェントを選べばいいかポイントは以下にあります。
・弁護士業界を専門的に扱う転職エージェントであるか
・弁護士に精通しているキャリアコンサルタントがいてくれるか
・転職者とキャリアコンサルタントとの相性
・転職についてサポートしてくれるか
転職エージェントには種類が様々あり、多くの職種を扱っている総合型の転職エージェントがある一方では専門分野に特化している転職エージェントがあります。
弁護士の方々が、転職活動をしようと思えば、選択すべきは専門分野に特化している転職エージェントです。
総合型の転職エージェントには、様々な分野に対して平たく対応することができる、求人数が多いと言ったメリットがあります。
しかし、あえて総合型転職エージェントは、弁護士業界に特化している訳ではないため、弁護士の方々のための求人の数自体はそれ程期待することができません。
また、弁護士の方々が弁護士業界に特化している転職エージェントを選ぶことで、自社の経験値を活かした、クオリティーの高い求人案件と出会える確率を高めることができます。
その転職エージェントに、弁護士に精通しているキャリアコンサルタントがいてくれるか否かは大きなポイントです。
そのようなキャリアコンサルタントがいてくれるからこそ、採用する側の需要と転職を考えている弁護士の方々のスキルがマッチしているかを把握することができ、適格な求人案件の紹介、転職のアドバイスをしてもらうことができます。
そのような意味では、単に弁護士に特化した転職エージェントを選ぶだけでなく、どのようなキャリアコンサルタントがいてくれるのかを重視した選び方をする必要があります。
短期間で効率のいい転職活動をするためには、最初にじっくりと転職エージェント(キャリアコンサルタント)と向き合うといいでしょう。
転職エージェントのホームページには、どのようなキャリアコンサルタントが在籍しているのかが紹介されているケースが多いため、まずはキャリアコンサルタントの弁護士転職の実績を確認してみましょう。
例えば、弁護士転職に対して実績が抜群というキャリアコンサルタントがいてくれたとしても、転職を考えているあなたと相性が合わないということもあります。
そのような場合、どんなにそのキャリアコンサルタントに依存していたとしても、全然気に入らない求人案件ばかり紹介してくる……ということがあります。
キャリアコンサルタントとの関係には、コミュニケーションが大事です。相性はコミュニケーションが停滞する要因であるため、相性が悪いと思えばキャリアコンサルタントを替えてもらうことをお願いするか、転職エージェントを変えることも踏まえ検討してみましょう。
そのためにもひとつの転職エージェントに依存しないで、複数の転職エージェントを併用するのもいい方法です。
単にキャリアコンサルタントが求人案件を紹介してくれるだけでなく、転職についてどのようなサポートをしてくれるかということも転職エージェント選びで大事なことです。
応募書類の添削であったり、面接対策、また、紹介状の送付……など、それぞれ転職エージェントでしてくれることにも微妙な違いがあります。
中には、転職エージェントと言えども求人紹介だけをメインとしている大手企業もあり、転職に対してのノウハウがないためなかなか内定に結びつかなかった……というケースがあります。
そのような大手転職エージェントは、たくさんの転職者と求人案件を抱え、大量にさばかなければならないため、機械的作業にどうしても依存しなければならないこともあります。結果、サポートを期待することができないため、内定の確率は必然的に下げてしまうことになります。
公式サイト:https://legal-job-board.com/lawyer/lp/steps
LEGAL JOB BOARDは士業に特化した転職エージェントで、求職者のスキルや志向に合った最適な転職をサポートしています。
公式サイト:https://no-limit.careers/
NO-LIMITは弁護士・士業向けの転職支援エージェントで、業界の専門知識を活かして求職者に最適な求人情報を提供しています。
公式サイト:https://www.bengoshitenshoku.jp/
弁護士転職.jpは、情報の豊富さや専門性の高さに関しては高い評価が得られている弁護士向け転職エージェントです。
公式サイト:https://sactjp.com/legal-navi/
SACTリーガルキャリアナビは、幅広い士業の転職をサポートし、多くの転職支援実績を持っている弁護士専門の転職エージェントです。
公式サイト:https://career.bengo4.com/
弁護士ドットコムキャリアは、弁護士業界に精通した信頼できる転職エージェントとして知られています。法律関連の職種を目指す方にとって、貴重な情報源となるでしょう。
公式サイト:https://www.legal-bright.com/index.html
リーガルブライトは、法律関連の職種に特化した転職エージェントであり、幅広い働き方の求人を提供しています。また、転職活動全般にわたってサポートを受けることができるため、法律関連の職種を目指す方にとって有益なサービスといえるでしょう。
公式サイト:http://www.jac-recruitment.jp/
JACリクルートメントは外資系企業やグローバル企業の求人情報に特化した転職サポートサービスを提供しています。
公式サイト:https://www.bizreach.jp/
ビズリーチは、ステップアップを目指す高い層の転職を支援するサービスで、高待遇の求人が取り扱われ、上層部への登用も期待できる特徴があります。
ミドル層以上に特化: ビズリーチは主にミドル層以上のキャリアを持つ人々を対象としています。高い経験とスキルを持つ人々に特化した求人を提供し、キャリアアップの機会を提供します。
有料サービスで更に有利に: 有料サービスを利用することで、スカウトされる機会を増やすことができます。有料プランに登録することで、求人企業からのアプローチを受ける確率を高めることができます。
公式サイト:https://beet-agent.com/
BEET-AGENTは、管理部門に特化した転職エージェントです。
最近の転職市場の状況について語る場合、コロナ禍の影響は抜きにして語ることはできません。実は令和元年において1.5倍を超えた有効求人倍率が、令和2年度1.1倍まで落ち込んでしまった厳しい現実があります。(参考:厚生労働省)
しかし、弁護士について言えば、ここに具体的資料がある訳ではありませんが、それ程コロナ禍の大きな被害は受けている訳ではない感じもあります。
例えば、不況になれば倒産する企業が続出し、倒産案件や債権回収を扱う法律事務所は逆に多くの仕事を抱えることになります。
倒産で家庭崩壊して、離婚してしまったというケースも出てきてしまうことでしょう。そうすれば、一般民事の案件数も増えることを予測することができます。
ただし、一方、M&Aであったり金融分野は今後案件が減っていく恐れもあります。
弁護士の転職先には、法律事務所があります。
法律事務所の採用状況がどうなっているのかと言えば、売り手市場の状況です。
基本、弁護士という仕事は、他の仕事と比較をしても転職がスムーズに行く仕事なのですが、現在は売り手傾向が強いため、規模の小さい法律事務所であったり、地方の法律事務所の場合は募集してもなかなか応募数を確保できない状況です。
ただし、いくら売り手市場だからと言っても誰でもいいから採用するということは絶対にありません。経験値であったり、スキルは重視されるため、それがない弁護士は、なかなか苦労するのかもしれません。
企業内弁護士(インハウス)の数は、年々増加している傾向があります。(参考:企業内弁護士数の推移(2001年~2021年)|日本組織内弁護士協会)
企業内弁護士として働くことが、弁護士のキャリアパスとなり、意欲的に転職を考えている弁護士の方々もいらっしゃることでしょう。
企業が企業内弁護士を重視しているのは、コンプライアンスであったりコーポレートガバナンス、また、国際的競争力強化に向け、企業の内部で法務の重要性をより重視しているためです。
顧問弁護士に問題が起これば相談するという選択肢もありますが、顧問弁護士はそもそも外部の弁護士であるため、良いアドバイスはしてくれたとしても意思決定には関与しません。また、案件が多い場合、顧問料であったり相談料が高額になってしまうこともあります。
ですから、企業は企業内弁護士を積極的に配置したいところですが、有能な企業内弁護士は、待遇に恵まれた大手に在籍しているケースが多く、なかなか転職市場に姿を見せることはありません。
新卒に目を向けるものの、成熟するまで時間を要してしまうでしょうし。そこで、注目されているのが、企業内弁護士志望の弁護士たちです。
弁護士の方々が、転職した場合、どの程度の収入を見込むことができるのでしょうか。
おおよその数値ですが、経験を積んだ年数によってこの程度の違いがあります。
【一般民事法律事務所】
実績年数1~3年:400~600万円
実績年数4~9年:700万円~1,000万円
実績年数10年以上:1,000万円以上
【企業法務事務所】
実績年数1~3年:600~800万円
実績年数4~9年:900万円~1,500万円
実績年数10年以上:1,500万円以上
【インハウス】
実績年数1~3年:400~500万円
実績年数4~9年:600万円~800万円
実績年数10年以上:900万円以上
弁護士の方々が、弁護士として仕事をしていくためには、日弁連であったり単位会に所属を登録する必要があります。
さらに、法律事務所ホームページでは、入所のお知らせを掲載することもあり、弁護士の方々が転職した場合動向が外の人たちに筒抜けになってしまうようなところがあります。
ホームページを見る方々が、こないだまでこの法律事務所にいたというのにもう他の法律事務所に在籍している……ということを知ればどんな感想をもつでしょうか。
短い期間で離職しているということは、=転職に失敗したことであり、今後の大きなマイナス要因です。
果たしてその原因はどこにあるのでしょうか。よく分析する必要があります。
ポイントは以下です。
早期で離脱してしまう方々は、自己分析が徹底的にされていないせいではないでしょうか。
自己分析が徹底して行われていないと、不満だから転職しようと思っても、また、新しい転職先でも同じ不満を抱えてしまうことになります。果たしてそれは転職先の責任なのでしょうか。
まずは自己分析をし、「お金」「人間関係」「仕事と生活のバランス」などと言った仕事における優先順位を決めましょう。
全部を満たすことができる転職先を見つけることができればいいのですが、求めているものが多い程、転職のハードルは高くなってしまうことになります。
弁護士の方々が就職、転職する場合、残念ながら現状のことを言えば、採用方法や労働環境が整備されているとはいいがたい面があります。
注意しなければならないのは、募集した時と契約する時で違う条件を提示してきたり、業務委託であるにも関わらずほとんど雇用契約でしょうというほどの働き方であったり、法的にグレーゾーンが就職先に暗黙の了解で浸透しきっていることです。
転職しようと思っているところがブラック企業か、求人案件から察することは実際にはなかなか難しい面もあります。しかし、グレーがまかり通っているという事態をあらかじめ理解しておくことで、もっと求人案件に対して厳しい見方をすることができるのではないでしょうか。たとえば知人を通して就職先の実態を確認することも有効的方法です。
高い収入を得ることができるのは、高いスキルであったり、経験値があるからだと考える方々は多いでしょう。
しかし、実際にはそうとも言えないことがあります。例えば、規模の小さい法律事務所で10年働き、年収800万円程度の弁護士もいますし、一方では、大手法律事務所で仕事をし、1年目で年収1000万超の弁護士もいます。
10年経験値のある弁護士の方が実績があって優秀だと判断することができても、収入の方は追いついていません。
なぜなら年収は、本人の能力だけに比例するものではなく、環境要因にも大きく影響するものであるからです。
弁護士としてノウハウであったり、実績はあるのになぜかなかなか転職活動に成功できないという方々もいます。
それは、ズバリ、転職活動に対しての対策が甘いからです。
既にお話ししていることですが、弁護士の方々が転職をするためには、弁護士としての実績だけでなく、転職活動に対してのノウハウが必要です。
一方で現職の弁護士の仕事が忙しくてなかなかノウハウを勉強する時間がない……という方々も多いのではないでしょうか。
そのような方々は、やはり転職エージェントを利用して、相性のいいキャリアコンサルタントにいろいろアドバイスをしてもらうことが得策です。
今まで転職を繰り返して法律事務所の体験もインハウスの体験もしてきたけど、どちらも今一つで、結果長続きできなかった……という方々もいます。
そのような方々は、また転職活動をしたとしても同じ結果になってしまうのかもしれません。
自己分析が不足しているという言い方もあっているのかもしれませんが、そのような方々は、「独立」が向いているタイプであるのかもしれません。
独立することで、自分自身で案件を獲得することからスタートしなければならないため大変さはこちらが上です。
しかし一方で、誰にも指示されることなく方法を決定することができマイペースで仕事を行うことができます。
もう一度言いますが、独立は決して簡単なことではありません。しかし、そのような選択肢もあるということは頭に入れておくといいでしょう。
いかがでしょうか。
今回は、弁護士の方々が転職をするにあたって転職エージェントを選ぶポイント、おすすめの転職エージェントなどを紹介・解説しました。
転職エージェントを利用しているから、転職活動が安泰なのかと言えばそれも違います。
転職エージェントにもいろいろあり、どの転職エージェントを選ぶか、どのキャリアコンサルタントに何をしてもらうかが大きなポイントです。
弁護士の方々も、まずは慎重に転職エージェント・キャリアコンサルタント選びからはじめてみましょう。
株式会社Enigol
株式会社リクルートホールディングスでWEBマーケティング業務および事業開発を経験し、アメリカの決済会社であるPayPalにて新規事業領域のStrategic Growth Managerを担当の後、株式会社Enigolを創業。対話型マーケティングによる顧客育成から売上げアップを実現するsikiapiを開発。