他の部署と比べ転職やキャリアアップが難しいとされている人事職ですが、しっかりと準備をし、面接をこなすことで希望の職場に移ることができます。そこで今回は人事職についての基本的知識から、転職に生かせる知識まで幅広く紹介していきます。
他の部署と比べ転職やキャリアアップが難しいとされている人事職ですが、しっかりと準備をし、面接をこなすことで希望の職場に移ることができます。そこで今回は人事職についての基本的知識から、転職に生かせる知識まで幅広く紹介していきます。
人事職はその名の通り、企業を構成する従業員を採用したり、評価を施したりする部署です。
人事採用が印象として強いですが、その他にも人事戦略の中枢を担っています。例えば従業員の評価制度を設け、報酬を増減したりします。
また最近では従業員がこころの病にかかった際に人事職は活躍します。ストレスケアに配慮できる組織づくりや休暇を調整することができます。
バックオフィスとして総務職や労務職と似たくくりで分類されますが、企業によって異なるケースも同じ業務を行うこともあります。
例えば人事職が給与計算のみを担当し、労務職が給与計算と社会保険などを包括的にサポートするケースも見られます。
一般的には企業の規模に左右され、大企業になるほど業務が細分化されやすいと認識しているとよいでしょう。
人事職は企業を構成する従業員の管理や調整を主な業務としています。
そのため、業界同士や人事職への転職の際は人事職専門の転職エージェントを利用することが最適といえるでしょう。
そもそも転職エージェントとは業界の最新状況を把握し、それぞれの応募者に見合った求人情報とマッチングしてくれるサービスです。
労務職に特化した転職エージェントでは分野に特化したサービスを受けることができ、転職の成功率を高めることができるでしょう。
中には分野に特化していない総合型の転職エージェントもあります。自身が求めるサービスに合わせて転職エージェントを選ぶことを忘れないようにしましょう。
人事職は他の職種と比べて中途採用が少ない傾向があります。そのため転職エージェントに掲載されている年収よりも高い可能性があります。
20~30代(一般) :400万円~
係長クラス :500万円~
課長クラス :700万円~
部長クラス :800万円~
20〜30代の一般職で400万円前後から始まり、係長クラスで500万円、課長クラスにもなると年収が大幅に増加傾向にあります。
ボーナスを含め年収1000万円以上を狙う場合は部長クラスが現実的でしょう。
さらに、「人事職での経験が5年以上」「国家資格の所有」などがあるとキャリアアップが期待できます。
大企業と中小企業の人事職ではこまかな業務が異なります。そのため、それぞれのシーンによって求められる人材やスキルというのが違ってきます。
例えば大企業では業務の細分化がしっかりと構築されています。よって人事職の中でも「人事採用」「給与担当」といったように一つの業務を任されやすくあります。
ポジションチェンジでキャリアプランを構築したい方には大企業の人事職がおすすめでしょう。
一方で中小企業は人事職の仕事を全体的に遂行できる人材が重宝されます。
大企業と違って業務が細分化されておらず、人事職以外の従業員管理も任される可能性があります。
そのため、キャリアアップや大きなプロジェクトを動かしたい方はおすすめです。
人事職に必要なスキルは企業規模に関わらず共通しています。
新人研修や採用などに携わる以上、プレゼン能力や対人コミュニケーションスキルは欠かせません。また、従業員データを扱うため企業に適用される法律知識をもっているとなおよいでしょう。
人事職の転職時には資格よりも実務経験を重要視する傾向があります。しかし実務経験が短かったり、面接でより優位になりたい場合は資格のアピールも効果的です。
中でも国家資格である「社会保険労務士」「衛生管理者」「キャリアコンサルタント」の3つは人事職の転職を後押ししてくれます。
それぞれについて紹介していきましょう。
社会保険労務士とは社会保険や年金などを専門に扱うことができる資格です。
業務は大きく分けて3種類「手続きの代行」「帳簿書類の作成」「コンサルティング」があります。法律をもとに従業員の権利を守り、企業が抱える社会保障を支援することができます。
衛生管理者とは労働条件や環境の管理を行い、適切な職場環境を作れる資格です。
50人以上の社員が常にいる会社には必ず衛生管理者が必要となり、第一種衛生管理者、第二種衛生管理者に分類されます。
第一種衛生管理者は危険な職場環境でも働くことができ、電気業や医療業などのシーンで活躍します。
キャリアコンサルタントとは転職を含むキャリアアップや職場での適応を高めるために相談や助言を行える資格です。従業員一人ひとりの相談をはじめ、企業レベルで組織改革を行うときにもキャリアコンサルタントは重宝される資格です。
また、多様性を意識する社会では今後需要が高まると期待されています。
近年の人事職に影響を与える法改正が3つ「パート・アルバイトの社会保険適用拡大」「傷病手当金の支給期間の通算化」「男女間賃金格差の開示義務」があります。
労務職の業務は法務が関わるため、法改正等はチェックしておかなければなりません。
それぞれ紹介していきましょう。
今までは企業の規模によってパートやアルバイトの社会保険の適用が定められていました。2022年以前は501人以上の従業員の企業が対象となっており、2022年10月から101人以上の規模にまで拡大しています。
しかし2024年からさらに対象が拡大され、51人以上の企業はパートやアルバイトの社会保険の適用が決定されています。週の所定労働時間が20時間以上30時間未満であり、賃金が一定以上ある場合は加入手続きなど準備が求められます。
傷病手当金とは、病気やケガで日々の業務ができない場合に支給される手当です。
2022年1月から傷病手当金の支給期間の通算化が始まりました。
改定前は「傷病手当金の支給開始日から「起算」して1年6か月」でしたが、改定後は「傷病手当金の支給開始日から「通算」して1年6か月」に変更されています。
今まで病気の治療で復職と休職を繰り返していたような方でも受給できるように配慮されています。
男女間の平等な雇用環境のため、従業員数が300人を超える企業は「女性の職業生活における活躍に関する情報」を定期的に公表しなくてはなりません。
具体的には正規雇用労働者と非正規雇用労働者にかかわらず男女間の賃金の差異の公表などが求められています。
人事職におすすめの転職エージェントを選ぶ際のポイントはいくつかあります。候補者によって重要視するポイントは異なりますが、ここでは一般的な選び方や活用方法を紹介します。
そもそも転職エージェントとは企業が費用を払って求職者を探しているため、サービスが成り立っています。転職エージェントごとにキャリアアドバイザーと呼ばれる担当者がつき、手厚くサポートをしてくれたり、非公開情報の求人を紹介してくれます。
転職エージェントにも様々な特色がありますが、自身の分野に絞られた転職エージェントがある場合は積極的に利用しましょう。
労務職のケースでは「人事・総務・労務職」とまとめられることが多く、バックオフィスに特化した転職エージェントがあります。
業界に特化したエージェントを利用することで、業界に合わせた転職やピンポイントのサポートを受けることができます。
業界に特化したエージェントの利用とともに大手転職エージェントや総合転職エージェントも必ず押さえておきましょう。
大手転職エージェントは掲載求人数が多く、いろいろな企業の情報を比較することができます。
また、非公開求人を紹介してくれることも少なくないので、登録していて損はないでしょう。
転職エージェントは担当してくれるキャリアアドバイザーによって成果が大きく変わるといっても過言ではありません。
人事や労務職に強いキャリアアドバイザーを獲得することができれば、選考通過や転職も容易になることでしょう。
例えばキャリアアドバイザーによって業界の流れや必要とする人材の理想像を教えてくれます。そのため、様々な転職エージェントを利用して最適な担当者を見つけるようにしましょう。
公式サイト:https://www.bizreach.jp/
『ビズリーチ』は、ステップアップを目指す高い層の転職を支援するサービスで、高待遇の求人が取り扱われ、上層部への登用も期待できる特徴があります。
公式サイト:http://www.hr-jac.com/
人事転職ドットコムは、人事・労務職への転職を希望する方々にとって、大手・優良企業の求人情報へのアクセスや業界知識に裏打ちされた専門的なサポートを提供する信頼性の高い転職エージェントです。
公式サイト:http://www.jac-recruitment.jp/
JACリクルートメントは、ミドルクラス以上の求職者を対象とし、外資系企業や国内大手企業と幅広いネットワークを持っています。
公式サイト:https://doda.jp/
dodaは国内最大級の転職エージェントであり、求人数の多さと厚いサポート環境が魅力です。
公式サイト:https://hr-tenshoku.jp/
人事の転職は、株式会社HRビジョンが運営する人事・労務領域の転職を支援する転職エージェントです。
公式サイト:https://jp.lhh.com/
LHH転職エージェントは、専門分野に特化したキャリアアドバイスを受けられる転職エージェントです。
公式サイト: https://www.r-agent.com/
リクルートエージェントは、厚生労働省の調査で2019年の転職支援実績No.1になった転職エージェントです。
公式サイト:https://mynavi-agent.jp/
マイナビエージェントは、国内でも有数の大手転職エージェントです。
公式サイト:https://next.rikunabi.com/
リクナビNEXTは、転職業界大手の株式会社リクルートが運営する転職サイトです。
公式サイト:https://www.pasonacareer.jp/
パソナキャリアは、年収・キャリアアップを目指したい方におすすめの転職エージェントです。
公式サイト:https://el-career.com/
エルキャリは新興の転職エージェントであり、ベンチャー企業を経営するコンサルタントも在籍しています。
公式サイト:https://directscout.recruit.co.jp/
リクルートダイレクトスカウトは、ヘッドハンティング方式の転職サービスであり、高収入の求人に特化しています。
公式サイト:https://type.career-agent.jp/
type転職エージェントは、実績豊富な担当者との相談ができ、キャリアアドバイスを受けたい方や東京都在住の方に特におすすめの転職エージェントです。
ASSIGN AGENT
公式サイト:https://assign-inc.com/
ASSIGN AGENTは、ハイエンド層の求人を狙う若手の転職に特化している転職エージェントです。
公式サイト: https://www.hurex.jp/
HUREXは地方地域への転職を希望する方々にとって、地域特有のニーズに合致した求人情報と地域に精通したサポートを提供する転職エージェントです。
転職エージェントの公式サイトから「職歴」「プロフィール」を記入しながら登録手続きを開始します。
登録された情報をもとにメールや電話にて「STEP②の面談」の調整が始まります。
個別面談の前に職務経歴書が求められることが多いので、用意しておくとスムーズに手続きが進みます。
個別面談ではキャリアアドバイザーとの相性を意識して探るようにしましょう。
もし相性のいいキャリアアドバイザーと出会えた際は積極的に相談したり、本命の転職エージェントとして利用することをお勧めします。
キャリアアドバイザーによって選抜されたおすすめの求人情報が紹介され、気に入った物件に応募していきます。
雇用条件以外にも会社の雰囲気を教えてもらえたりします。
また、業界に特化した転職エージェントや業界に詳しいキャリアアドバイザーであれば、業界の動向や他社の情報を教えてくれることもあります。人気な求人は募集打ち切りがあるためとりあえず応募する姿勢でも問題ありません。
応募の後に書類選考があり、書類選考を通過すると企業面接になります。
転職エージェントでは面接対策もサポートしてくれます。自身のアピールポイントやよくある質問などを事前に教えてくれるため、万全の対策を講じましょう。
また、面接の合否にかかわらず、企業からの評価をキャリアアドバイザーから確認することができます。
今後の転職に生かしたり、企業に求められているポイントを認識することができるので、ぜひ聞くようにしましょう。
人事職の転職を考える多くの理由が「キャリアアップ」に限られています。そのため求人をする企業は前職の経験やポテンシャルに注目しています。
具体的には前職での「問題解決能力」「コミュニケーション能力」のアピールが大切です。
企業の立場になって求める人材であり、即戦力を補えることを主張しましょう。
私が人事職を希望するのは、より大きな課題を解決していきたいと考えるからです。
前職では大企業の人事部を担当し、魅力的なプレゼンや前年度のデータを活用したデータアナライズで新規プロジェクトを立ち上げました。
貴社でもこの分析力やプレゼン力を生かして、企業課題や成長に尽力したいと考えています。
以上のように過去の経験を生かしながら、キャリアアップをしたい旨を含めた志望動機を伝えてみるのもよいでしょう。
さて今回は人事職の転職エージェントについて基本的な知識から活用方法まで紹介してきました。転職はタイミングを見極めたり、転職エージェントを有効活用して、万全の準備が大切です。企業が求めている像をしっかりと調べ、希望の転職先を勝ち取れるように頑張りましょう。